広瀬べろせの『喫煙は、あなたにとって(以下略)』と太田垣康男の『ロングピース』は自分内タバコ吸いてえ漫画の二大金字塔になってる。
七都市物語、フクダイクミの漫画版が超面白かったのでアルスラーン戦記の時みたくこれに尻引っ叩かれて田中芳樹も続編書くかも…とか淡い期待をしたが残念ながらそうはならなかった。シュタミッツとクルガンのコンビの描き方とか最高だったのに途中で終わって切ない。
『MASTERグレープ』、主人公は武道経験ないが優れた動体視力を持った格ゲーの天才、同じ薙刀使う師匠でヒロインでラスボスな天才凶人な麻葉さんはあらゆる攻撃をミリ単位で見切る極悪戦技の使い手、という時点で主人公覚醒の伏線はあったんだろうがそれも打ち切りで活かされなくなって悲しい。
『MASTERグレープ』原作の土塚理弘、バンブーブレードシリーズをはじめ普通に見えた少女が突然狂気の天才を発露させるホラーな描写に定評がある人だがその中でも今作の薙刀使い、浅葉火ゑ照は作画の高橋アキラの筆力もあってその極北みたいなキャラだっただけに打ち切られたのは超勿体無いと思ってる。
喧嘩稼業で空手家でサバキの達人な設定の上杉さんが合気道の芝原さんの袴のせいで動きが読めずに前半ボコられてたがまあ袴は卑怯だよな…合気道の細めの袴ですらこれなんだから普通の袴に刃物とか持たれたらどうしようもありませんわ。
創作世界で尾張貫流の管槍なんてマニアックなもの使うの、剣術マニアな奈良原一鉄作品の『装甲悪鬼村正』の遊佐童心くらいしかいないだろうと思ってたら『Dr.STONE』でも使うキャラがいるみたいだな…興味が湧いたのでそのうち読んでみよう。
『ヴィンランドサガ』でガルムが分解できる変形長柄槍をもってたが、あれは槍が二本の短い棒になるので二槍流とは違うが二刀流感覚で普通に使えそうではある。
『お〜い龍馬』で寺田屋事件の時に坂本龍馬の護衛の三吉慎蔵が多勢相手に片手に槍で攻撃しつつ近寄られたらもう一方の刀で斬るという戦法やってたがこれは達人ならできるかもしれない。まあこのマンガを史実と混同するの、司馬遼太郎史観と同じようなレベルなんだが。
『喧嘩商売』で佐川睦夫に拉致監禁された人が「死ぬ気で強くなれ、じゃなきゃ殺す」と言われてステロイドを始めあらゆる手段を使って強くなろうとしたが、一人でいる事に耐えられずひたすら異性にアプローチする人もこれに近い強迫観念めいたものに終われてるんでまあ真似はできんよな…
桜玉吉、現在は伊豆漫玉シリーズ書いてるが個人的にはこの人の青春回顧漫画が読んでみたい。回顧モノ、80年代オタクの青春な『アオイホノオ』を始め、色んなのがあるがこの人みたいに特定のポジションとかなく自由闊達に色々なものを楽しんだ人の回顧はあまりない気がするので。