類子という存在を知りながらやんわり真っ向勝負を挑む芹井と、しっかりサポートする若菜。あたかも強固な組織に立ち向かうチンピラみたいな迫力がある。思春期まむしの兄弟。結果的に主役の三バカ全員とキスしとる若菜もすごくないですか。すごいよ。
博多っ子史上に残る類子のライバルといえば、はかなくあやうい後輩・芹井。中学時代から六平に思いを寄せ、飼い犬にロッペと名づけ、ダイエットとイメチェンを経て同じ高校に入り、ラグビー部をお手伝い。「ずうっと後で芹井の日記ば読んだとき」という一文の不穏感に、やがて起きる大事件……。
1巻からキスしたりされたりとリビドーたっぷりの『博多っ子純情』だけど、六平と類子がついにコペ転……結ばれるのは引っぱって引っぱって20巻を過ぎてから。中学高校のあれこれ踏まえた泣かせ笑わせベッドシーン。終盤のビターな展開は『翔んだカップル』みたいでびっくりした。
Kindleの読み放題にあった長谷川法世『痴連』、ライトな上村一夫っぽい同棲ものなんだけどマンションの大家が心やさしきデバガメ性豪という設定でクレイジーな住人たちの私生活を天井からチェック。そばかすヒロインは『博多っ子純情』の類子んごたる。いや、もっと大胆か。かわいかねぇ。