ルークがレイアにかけた言葉「ベンが死んだ時君は僕が寄りかかるのを許してくれた、君も誰かに寄りかかってもいいと思うよ」というのが良いセリフだ…「新たなる希望」の感情表現の薄さを「戦いに追われるレイアには故郷や家族のために泣く時間がなかった」と再解釈しているのが本当に面白い。

オルデラン人の中でも帝国軍に協力するものや、レイアに懐疑的な目を向ける集落なんかもあり、母星の崩壊という事実に直面した人々がそう簡単に団結できるわけもなく…銀河で生きる人々が単純に「レイアは良い人だから着いていく」というふうに動けず、自分たちが生きるために動くというのが面白い。

「怒りには知恵で答える、恐怖には想像で答える、戦争には希望で答える、一滴でもオルデランの血を受けたものが生き残ったならば、オルデランの創造力の情熱を受けたものが生き残ったならば、オルデランは滅ばない」一惑星の姫から、かつての故郷が愛した理想を目指す姫へと変わるレイアの演説が素敵。

ティ・チャラ、お父さん殺されてからやたら好戦的だし、なんか変な宗教団体と絡み始めたし、しかもそもそも精神が蝕まれてる疑惑がある…とめちゃくちゃ。オコエとシュリが必死で止めるも何も聞かないで独断を押し付けるクソムーブばっかするので、普通にやべえ…

バトゥーじゃん！！！やっっっば！！！

前号ラストでコーデックスがエディを刺したことで、エディとシンビオートの繋がりも断たれて「キング・イン・ブラックが死んだ」と明言されたのが悲しいな…エディが人間に戻っていくクライマックスだけど、ケイツ期からのサーガがここでついに終わった気がする。感慨深いし寂しいね…

たとえ軽い雑談でも、少しでもアルティメッツのことを肯定したらヘリキャリアから雷を落とされて粛清されるアルティメット・ユニバース。素性が割れてないアルティメッツはともかく、普通に生活してるピーターとかヒサコは普通に大丈夫なのか…？

幸せだった過去のエディとアンを見て「人間の交尾はわからんなあ」とか思ってるメリディウスやばすぎ。まず自分自身の話だし、そもそももう人間の常識も忘れてたんだな…こういうメリディウスの人外描写を見ると、ヴェノム・ウォーで最後エディが人間に戻ったのがなんとも感慨深い。

今回のクソデカサプライズ、なんとデーモン・デイズの世界とアルティメット・ユニバースはつながっていた！という衝撃の事実！カノンがサイの子孫であり「あんたはミュータント？それとも鬼？」というセリフも…じゃあこの世界のどこかに鬼もいるし、また別のどこかにはマリコもいるってこと！？

このシーン、ヒサコが勢いでカノンを殴った後、明らかに「あっ…」て顔になってるのが好き。直前に「私は理由なしで闘ったりしない！」と言っていたり、勢いに任せて闘いで暴れたことを恥じていたりする流れがあってのこれなので、平和を望むけど自身の癇癪を抑えられない感じがリアル。

正義がなんの意味もなさないアルティメット・ユニバースの中で、ルークたち弱者が主張するのが「全ての人にパワーを！」という言葉。権力者が持つ武力の象徴である銃弾を、ルークが弾き飛ばすという絵面も完璧にマッチしていてしっくりくる。

自暴自棄になったハイペリオンが地球を目掛けて亜光速で突っ込んでくる中、その動機が地球破壊ではなく自殺だと見切ったヴィジョンが、ヒーローを必要とする別世界に彼を連れて行き、再び生きる目的を与える。誰であろうと命を守るために闘うアベンジャーズの目的をここで再び描きなおす。