『知泉源氏』すでに書いてある下書きをずっと読み込んでしまった。紫式部姐さん、超強力に引きのある話を展開していてすごい。続きが読みたくてしょうがない。描かなくては!とマジに思う。
*画像は未発表の「絵合」続き部分。
今週の週刊ジャンプ『ワンピース』表紙に「原稿あがりませんでした」と殴り書き。中の絵も荒れて読者の感情をざわめかしているけど、ジャンプには冨樫義博『HUNTER×HUNTER』という前例があるからなあ。
やはり週刊連載は無理のあるシステム。
*右:『HUNTER×HUNTER』単行本の完成稿、左:雑誌連載時
手塚治虫の新作をAIが描く!ってのはドラえもんがすでに実現しているんだよね。藤子不二雄先生さすが。
手塚治虫の忍者漫画ってあまり印象にないけど『おれは猿飛だ!』という漫画があることにはある。その中に出てくる髪の毛を高速で回転させ空を飛ぶ術。まるでタケコプター。
『知泉源氏』は原典を余すところなく、忠実に漫画化するという作品だけど、物語を曲げることなくキャラに肉付けしている。原点ではあまりキャラ立ちしない源氏の兄・朱雀帝は悲しいほど凄くいい人に描いている。良い人すぎて描いていて悲しい。幸せになってほしいけれど紫式部姐さんは残酷な人だ。
手塚治虫先生や石ノ森章太郎先生の世代がよく描いていた波の表現を真似してみたけどなんかいまいちな気がする。難しい。
「源氏物語」は戦乱の時代ではないけど、いくつも死が描かれ路頭に迷う女性が多く出てくる。
最新刊『知泉源氏4』でも誕生と同時に母が亡くなる若宮、幼少期に父を亡くした六条御息所の娘が出てくる。自分も父親を1歳になる前に亡くしているので描いていて辛くなる。登場人物皆、辛さを背負っている。
そういえば『知泉源氏』より前に『異名・ニックネーム辞典』のチラシ広告漫画で漫画デビューしていたのを思い出した。(他に雑学本の中でも漫画書いているけど)
このヤジさんキタさんのキャラは『知泉源氏』の解説部分でも登場している。
道長の望月の歌
小鳥を逃してしまう話(若紫)
馬を鹿という愚か者(須磨)
を『知泉源氏』ではこんな風に
紫式部と藤原道長は遠い親戚だけど、その祖は大化の改新で有名な藤原鎌足、そのエピソードとして「飛んでいった沓(くつ)」があるので今回の草履のエピソードに繋がったのではないかと。