ダブルキャストに振り回された山県沙織と武内実花子が時を経て複雑に絡まった想いを氷解させる志村貴子先生『淡島百景』のシーンが素晴らしい。
女性同士の感情がせめぎ合うダブルキャスト作品が好きです。
志村貴子先生『淡島百景』の山県沙織と武内実花子。
松浦だるま先生『累-かさね-』の累と幾。
有吉京子先生『アプローズ』の 娑羅とシュナック。
など。
マツキタツヤ(原作)×宇佐崎しろ氏(漫画)『アクタージュ act- age』の最新話とても素敵でした。
凛と真由美の恋の行方以外にも、阿島とさくらの義理の姉妹百合や、真由美が田舎へ引っ越す原因となった桐子の登場などがあり続きが気になる今日この頃。
ありのままの自分を受け入れ肯定してくれる凛と過ごすうち、心におった傷を忘れていく真由美の姿が丁寧に描かれています。
異なる個性がふれ合う時の困惑もありながら、それでも"一人でいるより優しい"という同居ならではの幸せな瞬間の描写がとても素敵な作品。
コダマナオコ先生『海猫荘days』2巻。
親友に裏切られ田舎町に引っ越してきた女性教師・真由美と、転居先の民宿を営む若き管理人・凛による社会人百合。
真由美をはじめとして本作には心に傷をおった女性が登場するのですが、そんな人々を包む「海猫荘」とその管理人である凛の描かれ方が素敵です。
「京都×職人」ということで浅野りん先生『であいもん』の緋色と小蒔も。
恋愛感情ではないのですが。
和菓子職人になるための修行時代を共に過ごした二人。
誰よりも身近で切磋琢磨してきたからこそ小蒔が和菓子職人の道を諦めたのを機に関係が破綻してしまう様が切ないです。
ミモト先生『恋する名画』1巻。
実際の名画をモチーフにしてガールズラブを描くオムニバス。
年の差、異文化交流、NTRなど様々な百合が楽しめる作品です。
ミモト先生の描くしたたかな女性が好きなので、個人的には収録の『泣く女』や『マドンナ』といった短編がオススメです。
仲が良かったわけではなくむしろぞんざいに扱われていたはずなのに、その記憶すら甘美に思える相手との再開劇。
結婚をして夫もいる主人公が憧れの相手と再開してどうなっていくか、興味のある方はぜひご一読を。
中学を卒業した後とある事件をきっかけに外出することができなくなってしまったみなみ。
そんな彼女を救うため全てを捨てて寄り添おうとするはるか。
みなみがはるかに述べる
「大好きよ。昔からずっと」
のセリフに胸を打たれます。
二人を見つめるはじめの視線も優しいので興味のある方はご一読を
秋60先生の短編集『桃源郷で待ち合わせ』。
表題作の『桃源郷で待ち合わせ』で描かれる関係が素敵です。
クラスの人気者だったはるかとみなみ。そんな二人を憧れと共に見つめていた主人公はじめ。
中学を卒業して以来、久しぶりにはじめとはるかと言葉を交わす場面から始まる短編。
@sawasaki_jp 無条件の優しさも良いのですが、成長を願うからこその厳しさと優しさの描写がとても素敵です。
未読でしたらぜひ。