中村明日美子先生『メジロバナの咲く』。
中村先生待望の長篇百合作品。
女学校を舞台に、自分に嘘をつかない直情型のルビーと、"鋼のステフ"の異名を持つ冷静沈着な才女ステフ、という対照的な二人の関係を物語。
他に誰もいない寄宿舎で向かい合う二人…のような寄宿舎ものならではの展開が素敵です
大人百合の新刊が続いているので個人的に好きな大人百合を。
鳥野しの先生『オハナホロホロ』。
5年前に同棲していた麻耶とみちる。しかし突然みちるは失踪し、再び姿を現した時には小さな男の子の母となっていた。
不器用な大人二人と、小さな男の子が本当の家族になるまでの日々を描いた素敵な作品
昨日のメイド百合特集にて森薫先生『シャーリー』を取り上げました。
ベネットが結婚すると勘違いしたシャーリーが
「結婚しても働かせてほしい」
とお願いをする「お願い」という回が大好きでして。
対するベネットの返答
「できるだけ長く一緒にいたいのよ」
の言葉に個人的には百合を感じます。
ディネルースほか生き延びたダークエルフたちは同胞の命を奪ったエルフたちへの復讐を果たすためオルクセンの軍人となるのですが、先に上げた画像はまさにディネルースが捲土重来を期してエルフたちとの戦争に向かう日の1シーンです。
みもと先生『恋する名画』第15話。
エゴン・シーレの『二人の女の抱擁』をテーマに、一人のレズビアンの誕生を描いた素敵な幻想譚。
友人に触れたいという自身の気持ちをもて余す主人公が、現実と幻想(?)の間を漂いながらやがてその想いを肯定していく過程が美しいです。
『オルクセン王国史』は本格的な戦記ファンタジーで、ダークエルフの部族がある日突然、同じ種族であるはずのエルフから民族浄化を受けるところから物語が始まります。
「社畜系OL × 落ちこぼれ魔女」の同居生活を描く社会人百合。
市川なつを先生『みーちゃんとアイリ』最新話。
同居生活も板についてきた(?)二人がふとこれからについて思いを馳せるシーンがとても素敵でした。
「ずっと一緒にいてくれるの?」
というアイリの問いに対するみーちゃんの答え、、、
5月27日の百合文壇バーは萩原健一さん主演ドラマ『明日への誓い』を監修されていた現役牧師・中村トールさんをゲストに迎える『ピルグリム・イェーガー』特集回です。
ルネサンスの宗教革命期に家族にならんとする二人の少女について、キリスト教義を踏まえてのんびり話そうかと。
緩急の付け方が秀逸。
しかも緩の部分がその後の伏線になっていて読後感がとても素敵です。
未読の方はぜひ。