佳文(東京には日本トップレベルの人がそこら中にいて)
(私は何度も限界を感じた)
(将来が怖くなって、投げ出したいって何度も考えた)
アナウンス「まもなく、2番ホームを電車が通過します」
佳文(死んでしまいたいと思ったことも、数え切れないくらいある)
(でも)(いつも思い返した)… https://t.co/gn3rKiQp7J
佳文(私なんで最後、あんなこと聞いたんだろ…)
(合理主義…か…)
(目の前のものを信じるという意味では、物質主義とか、唯物論、というのに近いのかもしれない)
(彼女は実際)(この世に神様なんていないんだ、と思えるだけの体験をしてきたはずだ)… https://t.co/qVO0D3PfWX
女の子「お兄ちゃん次私!」
男の子「えーあと一回だけ!」
母「あんたたち、もうご飯だから手洗いなさい!」
二人「はーい」
佳文(すっかり形を変えてしまったこの街でも、また新しい生活が紡がれていく)
(私のふるさとは)(確かにあの震災を、生き抜いた)
#ある光
美咲「でも私は正直あんまりかな」「私、合理主義者だし」
「今目の前にあることが全て」「旦那と、子供と、あとパート」
「それにちゃんと向き合わないと」「来世がとか、神様がとか言いだしちゃうと」
「なんか自分の責任から逃げてるみたいな気がして」「性に合わない」… https://t.co/UbGxiUvG10
佳文「美咲はさ、その…」「死後の世界、とかって、信じてる?」
「小さい頃から言われてきたじゃん 海と陸の間が、この世とあの世の境目だとか」
「亡くなった人の魂が賽の河原で、生まれかわる時を待ってるとか」「そういう考えって、どう思う?」
美咲「…」… https://t.co/KoE4mVM65z
美咲「佳文ごめん、私」「そろそろ子供迎えにいかないといけないから、一回戻るね」
佳文「あっ、そうだったね」
「ごめんね、忙しいのに来てもらって」「今日はいろんなこと思い出せて、すごいいい時間だった」
美咲「気にすんな!」「またこっち来たら連絡して!」
佳文「……」… https://t.co/6eLeFVgbns
佳文 (昔の人は「国破れて山河あり」という言葉を残した)
(戦争で荒廃した街も、公害で汚れた海も)
(血のにじむような努力によって、取り戻すことができた)
(でも原子力災害は、山河を、国土を、地域を)
(そこに根付いていた歴史や伝統を)
(生活を)… https://t.co/6HDtBGNuDO