佳文(10日の夜からまともに寝てなかった私の眠気は限界だった)
佳文(私は避難所に着くなり床に倒れ込んで)(自衛隊の方にもらった毛布にくるまった)
佳文(遠くから、誰かの足音が響いてくる)(体育館の床に寝転がるなんて、小学校のとき以来かも…)
#ある光
佳文 (昔の人は「国破れて山河あり」という言葉を残した)
(戦争で荒廃した街も、公害で汚れた海も)
(血のにじむような努力によって、取り戻すことができた)
(でも原子力災害は、山河を、国土を、地域を)
(そこに根付いていた歴史や伝統を)
(生活を)… https://t.co/6HDtBGNuDO
佳文(そして、ヘドロと瓦礫にまみれた、あの震災なんかまるでなかったみたいに)
(真っ白いコンクリートや、真新しい舗装が街を包んだ)
(でもあの惨禍を語り継ぐための努力は)
(絶え間なく続いた)
#ある光
佳文(何日か不動産屋を当たって、アパートの契約は済んだ)
(荷物が何もない部屋に入居して、必要な物を少しずつ買い揃えて)
(4月からは予定通り、専門学校に通った)… https://t.co/edAgi6bSnu
佳文(届いた日用品は舞台にまとめて、ジャンルごとに整理)
(「月曜日は下着、火曜日は靴」という風に曜日制で配布して、不公平感なく行き渡るようにした)
(食材も1カ所に集約して、消費期限を考えながら計画的に使った)
佳文「お母さん、ジャージ貰ってきたよ!これで楽に寝られそう」
母… https://t.co/qlTQjqqpy2