Vol.35 たとえ夢落ちに救われたとしても やはり自分の精神は昨今の情勢によって 緩やかに追い詰められつつある事を 知るべきだろう　#日記

Vol.36 たとえ直接人に会う機会が極端に減ったとしても 羽虫兄貴と一緒にスーパー巡りをする程度の事態は 許容されるだろう　#日記

Vol.37 たとえ依然厳しい状況が続いたとしても 人は適切なタイミングと場所で適当に楽しみや憂さ晴らしを 見出していくだろう　#日記

VOL.40 たとえ依然沈滞した空気が 街に流れ続けたとしても 日差しは初夏の熱気を帯び始め 蜘蛛兄貴の索敵が目撃されるだろう

Vol.41 たとえ作戦開始の時だとしても 事に当たってまずは部屋掃除の衝動に駆られてしまうのは 人類の宿命だろう　#日記

Vol.43 たとえ店頭から納豆が消え失せ ショートシガーが湿気っても 新緑は確実に鮮やかさを 増していくだろう　#日記

Vol.44 たとえ孤独を友とする日が果てなく続くとしても ムクドリ兄貴と空間を共有する瞬間程度は 存在するだろう ＃日記

Vol.46 たとえエノキやキャベツなど 食材の一部が高騰したとしても 非常時ならば致し方ないだろう #日記

Vol.47 たとえ街を依然沈滞が支配していたとしても 銭湯の番台でノンアルコールビールを 供与される幸運に浴し得る瞬間くらいは 存在するだろう　#日記

Vol.48 たとえ何度耳にしようとも 不意の緊急地震速報に 慣れを覚える事は無いだろう　#日記

Vol.49 たとえ酒場に行けぬ日々だとしても ホテイの焼き鳥缶に 救われる時もあるだろう #日記

Vol.50 たとえ部屋に突如学生時代の友人たちが 押しかけてきたのが 仮眠中に見た夢だったとしても それは何がしかの感情を 胸中に呼び起こすだろう　#日記