彼は混じりけ無しの飛行士だった。彼こそが山脇たちが求めていた飛行士だった
「もう一機の搭乗員は決まっていますか」
「まだだが、貴様ならあてがあるだろう」
安藤はかすかに微笑した、この日、初めて見た微笑だった。想像もできない無垢な少年ぽい笑みだった」
その笑顔に引き込まれるのをこらえた
分らない奴は教室を出ろと怒鳴った。生徒は困ったが安藤大尉が出ていき、その後、何人かが随行し授業は潰れた。」山脇は踊いて「それは小学校の算数だ!海軍では、まだ、そんな非合理な精神論を教えているのですか。」この時もあいつの性格が出ています。馬鹿げた論理は退ける。教官、上官でもです」