第一話なんて18歳と13歳の逃避行である。
茄子に比較的通底するテーマとして社会不適合者としての「不良」の生き様とも言おうか。高間教授は不良壮年だし出る少女は尽く不良少女であるしその極みの一例として自転車選手が引き合いに出されている、というお話。
映画の茄子は自転車映画として悪くないのだが、黒田硫黄の持つ作品の毒を高坂希太郎がフグ調理師がものの見事に解毒脱色していて、こう、もんにょりする。
高間教授も茄子で
「畠は(人類にとっての)最初の工場だぜ」
と言っていたもので、田畑が存在する里山など人工物以外の何物でもないのだが、茄子も自転車ばかり残ってこのへんの話を忘れていたり知らなかったりで溜息は出る。