普段何気なく口にしてるが、なかったら味気なくなってしまう香辛料。そんな香辛料を主役に据えた漫画が、青木幸子「ぴりふわつーん」。香辛料1つで料理大きく変わるのが分かります。明るく前向きな主人公・柚子原香が料理人「ではない」のも独特な構成。どちらかというと人情モノに近い物語。 #1巻
普段寡黙なあの娘は、通学路の歌姫……ぬじま「歌うヘッドフォン娘」は引っ込み思案な女の子のラブコメディ(コメディ寄り)。聴いてる歌を無意識に歌っちゃって、それが抜群に巧い。人目があると歌わないから、ファンは隠れて見守るのみ。いい話に見せかけて毎回オチがヒドいのもイイ!(?) #1巻
灰羽町のタバコ屋は妖怪用の配達も承っており〼。雪子「鳩子のあやかし郵便屋さん。」は現代の通販事情に適応した妖怪たちのお話。可愛らしい妖怪たちが欲しがるものとは? そして配達人・鳩子は人間ということだけど、何やら事情もあるようで。支払いが物々交換なのがまたほっこりします。 #1巻
人工天体アポシムズ。50世紀前に地底との戦争に敗れた人々は極寒の地表に取り残された。蔓延する人形病。遺跡層に頻出する自動機械……説明なしに魅力的なワードを叩き込んでくる弐瓶勉「人形の国」は復讐のSF。正規人形とは? 地底世界とは? 少しずつ明かされる設定を楽しもう。 #1巻
人を折りたたむ猟奇殺人。通称・箱折犯。8年前に起きた事件を追い続ける刑事の周りに再び不穏な動きが起き始める。梶本レイカ「悪魔を憐れむ歌」は緊迫感溢れるサスペンス。犯人の狂った美学に、警察組織内部からの抵抗……画面の端々から溢れる圧迫感、絶望感が半端無い。 #1巻
私小説とドキュメンタリーテイストを合わせてドラマ的枠組みで構成をした連作集が百名哲「モキュメンタリーズ」です。作者の分身「百野」の視点から語られる物語は、一本のAVを巡る話であったり、ドルヲタ豪州人の巡礼の旅であったり。執着を巡るドラマはそれぞれ予想もしない結末に。 #1巻
SF好きあるあるネタ満載でSF案内にもなってるのが大井昌和「すこしふしぎな小松さん」。膨大な名作の数々に「まだアレも読めてない……」ってなりがちなSFファンは多いですが、読む物が尽きないということでもあり。メンドくさい習性含めて「SF(ファン)は楽しい」が詰まった作品。 #1巻
人は時に自分の家以外の宿り木を欲する。それぞれの人生の隙間に度々、宿り木で過ごす時間は存在する。山川直人「珈琲桟敷の人々」は或る喫茶店に訪れる人それぞれのエピソードをオムニバスで紡ぐ。喫茶店自体は決して舞台の中心ではないが、宿り木としての共通点が他人への興味を引きつける。#1巻
東京から名古屋の学校へ転校した陣界斗は新天地での生活に刺激を求めていた所、名古屋愛丸出し女子・八十亀最中と運命?の出会いでつまらなかった日々からカルチャーショックの毎日に!名古屋観光文化交流特命大使に就任の彼女の名古屋愛言動に胸キュン!安藤正基「八十亀ちゃんかんさつにっき」#1巻