「お宝は魔王軍のものだあ!」
セイレーンが掘り出した何か
それを目にしたテラーキャットで両手を広げ歓喜する
魔王軍だってさ、笑える
モモンガルはそうした魔王軍を冷ややかな表情で見つめる
連中は管理局と手を組んだ!所詮その程度。
「魔物の技だ!」
ムササビスは驚愕した
敵のその技は「死神の鎌」
エネルギー吸収が目的
圧倒する邪に満ちたその異形
触れるだけでダメージだ!
「使い勝手がいい!エネルギー吸収!近寄れまい!」
ムーンベアは歓喜の声を上げる
肩のハニーポッドから飛び出したそれらがムササビスに襲いかかる。
属性サイキック【死霊雛】チキンダンス
プラス
”影干支のランドジャベリン”
「魔王軍!本来この武器は魔物ではなく妖怪退治用なのですよ!」
ゾンビヨコの持つ影干支の武具
その強大な力で割れた地面が宙に持ち上がる!
ソードラビットは思い出した
妖怪だと、あいつか、化け猫グレーネン
「この『魔物の眼』は腕につけて強化さ」
ムササビスは腕に布状の魔物を纏った
どれほどの力を出せるのか
向こうでは魔物と戦うゾンビヨコ
「踊りを混じえた攻撃さ」
戦うゾンビヨコの様子を見てムササビスは言う
「あいつの持つ影干支の武具、こちらが頂く!敵と相討ちになってくれれば好都合!」
その技の名
【月の熊】”月光突影”
「なんだこの攻撃、幻覚?」
影だ!手の影に触れてもダメージが!
ムササビスは見慣れぬその攻撃に翻弄される!
ソードラビットは静観する
「私の肩の『眼』が見ている!」
見つめる魔物の眼。
(続く)
次回 Chapter 193「熊の手の影」
「ムーンベアはたいしたことない!」
魔物勇者ソードラビット
倒された仲間など意に介さない
もう一人の敵ムササビスと対峙する
それをウズライザーは牽制する!
「勇者・・いや魔物と化した女騎士!」
無視しソードラビットは続ける
「『魔物の眼』それを持っているねムササビスさん」
【これまでのあらすじ】
未来の地球、都市の支配権をめぐり各軍の小規模な戦闘が続いていた。そこに伝説の干支の動物をめぐり魔王軍が動き出す。敵は魔王軍と機械軍の連合!
ソードラビットもやはり黄金の杵を求め、月から地上に降り立ったのだ
「ムーンベアさん、あんたにも言っておくぜ!余計な真似はするなよ!」
同伴するムーンベアはソードラビットの考えには同調しない
見下すように答える
「テストだよ私の装備はまだ全ての機能を使ったわけじゃない!」
テラーキャットは掘り出した「機械」を背負った
様々な武器が異空間から飛び出る
「あれは追加で武器を取り出せるのか『能力』の補佐?」
警察軍のムササビスにとってその機械、目当てのお宝ではない
それは魔王軍も同じ
しかし今は目の前の敵を倒す
テラーは空間に浮く武器の中から斧を選んだ。
ソードラビットはムーンベアのその態度を一蹴し嘲笑った
「だが貴様も管理局と手を組んだ、『力』欲しさにな!」
ここから奴らが戦いを繰り広げる場所までは少し遠い
二人は走り出す
目指す戦場では魔物テラーキャットが追い詰められていた。