森は生きている、ドラえもん視点だと感動的に見えるけど、のび太は「あの子がいるから生きていける」とまで言ってたしずちゃんすらも放りだして裏山に籠ってんだよ。小4男子がだよ。裏山はのび太にとって、辛い現実を生き抜くための拠り所だったのに、そこからも拒絶されて夢だと思えはしんどいって。
ブリキの迷宮、夢の中でドラえもんはのび太に見捨てられる。けどドラえもんがのび太を信用してないからこんな夢を見るのではないと思う。夢でも助けには来てる。
どちらかというと、ドラえもん自身のお世話ロボットとしての、のび太の親友としての"自分"への自信の無さが夢に表れたのではないかな。
現実ののび太は勿論助けに来るし、見捨てたりもしない。そういう意味で、この話でのドラえもんは救われたんだと思う。人間に希望を持てたロボット(ドラえもん)と、人間に失望しきったロボット(ナポギストラー)の対立構造と見ることもできる。
引用:同上148頁