前川仁之『浄土真宗「道場」の四季』(宗教問題 2025)。前川さんの本を読むと勉強したくなる。読書は好きだが、人に会うのは苦手な自分にとって、もっと出かけて、顔を見て話を聞かないとと思う。相手は誰でもいい。その後私はそれを自慢げに家族に話すだろう。それでワンセットだ。
石川美子『山と言葉のあいだ』(ベルリブロ 2023)。良かった。丁寧に書かれた文章はゆっくり読むことを強いる。その時間の心地良さ。
若狭星さんとのコンビ作『辛辣なるグルメ』今、出ているビッグコミックで最終話になります。ご愛読すっとこありがとうございました。なお最終8巻は6月28日になります。よろしくお願いします。
上野誠『万葉学者、墓をしまい母を送る』(講談社 2020)。私も2月に母を亡くし、先日49日で納骨を済ませたばかりで、亡くなった人の体を触ることに特別な思いが生まれることは身をもって知った。著者の考察と近いと思う。
本日、『前科者』の原作者として、日本の刑事司法や少年司法に関する文化の向上に貢献したという事で、第11回守屋賞をいただきました。ありがとうございます。もちろん作画担当の月島冬二さん、担当編集者の小学館加藤さんのチーム力によるものなので、副賞の賞金は三等分しました。
杉本紀子編『歴史の悲歌が聞こえる』(未来社 2007)。編者は卒論の副査だった杉本先生。バルト『映像の修辞学』の訳者(共訳は蓮實重彦)で、この本(触ると指紋が付くカバー)が出たばかりの頃、授業ではずいぶん鍛えられた。