いやでも藤近先生は好きめがにおいてコインゲームに集中する小村くんの静謐な横顔を1pぶち抜きで描いて、見惚れる三重さんの視界を活写しているんですよね。これを映画鑑賞の構図に当てはめると、たーくんがはじめて(自分のことも忘れて)心を震わせる瞬間を心愛さんが目撃する瞬間があると思うんですよ
とにかく登場人物全員に平等に容赦がないが、かといって救いがないわけでもない。失敗した人は失敗したなりに反省したり、ふてぶてしくなったりしてともかく生きて前に歩いていく。んで、その最中にそこかしこ鋭い省察が入る。なんだこの力強さ。