キャラ描写としてはメインの杏子の懐の広さと泥くささの魅力が際立っていてA-10先生の嗜好がベストマッチだったなあと。あと個人的に好きだったのはほむらが所々で渋い表情でハードボイルドな役回りだったところ。でもクライマックスで糸が解けて少女になったのもとてもよかった。
「香織先輩」
「トランペットの香織先輩」
「美人で誰からも尊敬される香織先輩」
っていうのがイメージありすぎる。黒髪のこの子を描いた瞬間に中瀬古先輩のことは頭になくとも、ああこの子はカオリセンパイって感じだなって思ったのは正直。
この場面、自分自身が経験したことがど真ん中で描かれてて驚愕した。他にも吹奏楽、楽器演奏のリアルがとても丁寧かつ効果的に描写してて、決して安っぽい百合モノでは断じて無い、ど直球の吹奏楽漫画作品として万人に薦められる傑作。そのリアリティのおかげで、百合物語としての説得力も非常に高い。