人は時に自分の家以外の宿り木を欲する。それぞれの人生の隙間に度々、宿り木で過ごす時間は存在する。山川直人「珈琲桟敷の人々」は或る喫茶店に訪れる人それぞれのエピソードをオムニバスで紡ぐ。喫茶店自体は決して舞台の中心ではないが、宿り木としての共通点が他人への興味を引きつける。#1巻
唐・天竺間を三往復した男の歴史物語。伊藤勢×田中芳樹「天竺熱風録」。
他国の政争に巻き込まれる唐の文官の物語。何よりも作画の伊藤勢の筆が冴え渡る。なかなか馴染みのないチベット・ネパールの世界を眼前に魅せてくれて、1冊読み切る頃には馴染みの世界になってます。 #1巻
性欲ないんです、鬱なので。
さかめがね「憂鬱くんとサキュバスさん」は鬱の男性を勃たせようと悪戦苦闘するコメディ。
関西弁のサキュバスさんの台詞がいちいち笑えて泣ける。
「人間なんぞ飯だけ食ってりゃ死なへんのや」 #1巻
世界的に有名な「ミシュランガイド」
高浜寛「エマは星の夢を見る」はそのミシュラン調査員の物語。
どのように星をつけているのか? 星をつける段階の数にクラクラします。
お仕事漫画であると同時に1人の女性のノンフィクションでもあり、著者の作風とも実にマッチしています。 #1巻
SF好きあるあるネタ満載でSF案内にもなってるのが大井昌和「すこしふしぎな小松さん」。膨大な名作の数々に「まだアレも読めてない……」ってなりがちなSFファンは多いですが、読む物が尽きないということでもあり。メンドくさい習性含めて「SF(ファン)は楽しい」が詰まった作品。 #1巻
普段何気なく口にしてるが、なかったら味気なくなってしまう香辛料。そんな香辛料を主役に据えた漫画が、青木幸子「ぴりふわつーん」。香辛料1つで料理大きく変わるのが分かります。明るく前向きな主人公・柚子原香が料理人「ではない」のも独特な構成。どちらかというと人情モノに近い物語。 #1巻
古くから多少偏見を持たれていたギャルのイメージは、植野メグル「はじめてのギャル」の読後に吹き飛び、俺も八女さんのようなギャルと付き合いたい!で頭がいっぱい。小悪魔的だが根はいい子のギャル・八女ゆかなとドーテイ・羽柴ジュンイチ。住む世界が違うはずの2人が付き合うとどーなる?#1巻