彼女はつい2ヶ月前に「2.5次元からのファンじゃない」と嘘をついています。
百花と距離を縮めたときも「触れ合えるイケメンが好きな人とわたしたちは違う」
真弓の「軽薄なあいつらとは違って私は高尚なんだ」という精神は自己愛でもあり、彼女にとってなくてはならないものです
こちらも初稿(2020)最終稿(2022)
主人公の少女・真弓の「ときめきの感情」が他の何より大事な始まりのシーン。長編を描き切って漫画にある程度慣れてからここに戻ってこれてよかった
エマの言う「先輩と結婚する!」は夢です。
具体的な現実の生活を考えてはいません。
もちろん本人は本気ですが彼女はまだ中学生で、咲良と一緒に物語の中の恋の話をしているそれとほとんど変わりません。
同じキャラを好きな人たちが喜んでいる声しか見かけないことも真弓の孤独に拍車をかけました。1年後にこうしてアカウントを消すまでのできごとです。
『NICOLA』物語開始時点で
クロエちゃんはアニメ未登場でした
ニコラ演じる舞台版のほうが先です。
これが真弓の中で完全に公式となり フェミニンなイメージが膨らんでいたため、アニメのエキセントリックさが強調された声とキャラづけが受け入れられず彼女は目に入れるのをやめました。
真弓はなんでも難しく考えて裏の裏まで読んで考えて余計なことまで察し、自分のせいではないか、嫌われたのではないかと考えてしまう。「鈍感力」がもてはやされる現代では少し生きづらいタイプ
逆に言えば人の気持ちに敏感で、繊細な他者の痛みを理解し寄り添うことができます。
例によって 真弓の描いたニコラです
タイトルもそこから。
百花のこの言葉がずっと忘れられないまま成長した真弓は、でもそれって本当に悪いことなのかな、多かれ少なかれ誰しもがそうなんじゃないかと思い、夢や想像を肯定するために自分の中の天使を描いています。
コミティアでは『NICOLA』が
イベント初出しになります。
「天使」をコンセプトに活動する俳優のファンになった少女。夢見がちな彼女は、推しへの強烈な信仰心を深めていき……
私の大切な代表作の長編漫画
B5/240p 贅沢な仕様のカバー本です
あなたのお手元で永遠にしてください。
#コミティア144