補足・この物語は「妄想NTRモノ」です。想像力豊かな幼馴染の春斗君が妄想のカレシに好きだった女の子をNTRされる…という妄想をする話です。でも彼女はずっと春斗君のことがすきなので二人は相思相愛です。だから現実の二人はこの後、普通に結婚して幸せになります。そんな話…(;^ω^)
そんな正人の表情から何をくみ取ったのか?盛生はものすごく「邪気のない笑み」でこういった。
「あ~、それもこれも正人が応援してくれたおかげだな!ありがとな!」
「俺たち!めっちゃ幸せになるから!」
…応援した?誰が?
……幸せになる?誰と誰が?
その言葉に正人は頭が真っ白になる。
それが彼…蟹江正人(かにえまさと)の存在。
正人は盛生にとって「親しい友人」であり、同時に「杏奈にとっても身近な異性(幼馴染)」であった。
二人の仲は傍から見れば、友達以上、恋人未満でありそんな二人が「本当にはどういった関係なのか?」が盛生にとっては重要な事だった。
諸々をうやむやにすべく、さっさと帰宅してしまった春斗だったが…帰ってきた後で「あの後どうなったんだろう?」や「告白みたいなのしてて、もし成功したらどうすんだ!?」などといった不安が今になって滝のように襲ってきた。そして「いつもの妄想」が始まってしまう。
五年前…まだ今みたいにオタクの陰キャじゃなかった頃、興味本位からふざけて下着めくりなるものをやっていた時期があった。いま思い返すと何気にとんでもないことをやっていたな~と自分のことながら感心する。(いまなら絶対にできない。というか女の子とまともに会話もできない)
正人と盛生が友達になってから少し経った頃…盛生の口から「杏奈と正人は付き合っているのか?」と直接聞かれたことがあった。
正人はいつもの事(杏奈は告白されることがよくあり、その過程でそういったことを他の男子に聞かれることがあった)として、それを否定した。
というのも、盛生は「杏奈の事が好き」なのだ。
彼にとって、杏奈に話かけられるのはそれがどういった類に感情でも嬉しいに違いなかった。(むしろ、常にプラスに捕らえている節さえある。)
そんな友人の姿を見て、正人は少し前の事を思い出す。
さっそく、盛生は正人に探りを入れる。
とはいっても、彼はそこまで頭がいいというわけでもないので直球で「二人は付き合っているのか?」ということから切り出してみた。
それに対する正人の反応は「付き合ってない。ただの幼馴染だ」というもの。