雪華は休日という事もあり、以前見た制服姿ではなく「私服姿」だった。遠目にもわかるが、カワイイ。「控えめ」に言って「めちゃくちゃ可愛かった」(二回目)
雪華に目線が釘付けになってしまう春斗。やはり彼は彼女の事が好きなのだ。「ああ、くそ。彼氏さえいなければ」(←春斗は勘違いしています
そんな存在がどうして生きていて、こんな宿屋に奇襲を仕掛けてきたのか?困惑するフィオに魔族の女は、くすくすと笑いながら告げる。
「私を●したお前……だからお前も同じように痛みを味わってくれよ!」
瞬間、魔族の目が赤く光り、肉体に見たこともない力の奔流が溢れる……これは魔法?
その当時は「ああ、とんでもない変態と付き合うことになっちゃったわ」と思った……そう語る彼女。
今現在は違うのか?と尋ねると「いまはもっと変態な事させられるし、なんというか慣れちゃったから」とあっけからんと答える。その当時の乱れた彼女を想像して男の股間は膨らんでいく…
「もう少しパーティ全体の事を考えて立ち回ってほしい。」そのようにいうとラーナは少し気分を害したようだ。
なぜ自分がそんな面倒なことをしなければならないのか?と返す。歴戦の…特に長年ソロでやってきた人間には自分のやり方にプライドがある…その傾向が強い。
そして、現在
…あれから半年ほど経つが盛生と杏奈がうまく行っている様子はまったくないように思えた。
にもかかわらず、無駄に前向きな盛生を見て正人は彼を内心、哀れに思っていた。
もはや俺などでは手の届かない「高嶺の花」になってしまったことに今更ながら強いショックを受け、また「彼女の優れた体を余すところなく堪能できる雄」(彼氏がいるらしい…)が「俺以外に存在していること」に…訳も分からずものすごい嫉妬とコンプレックスを感じていた。
ちなみに小太郎だが、いつもセク●ラするものの肝心な所では踏みとどまってきている。それは奈子が大事だから。しかし、最近の彼女はあまりにも隙だらけなのでかなりヤキモキしている。
他の男にとられる位ならいっそ…と考えている節もあるのでもしかしたらそろそろ進展があるのかもしれない…。
見るとそこには知らない男子が立っていた。妄想の世界に浸っていた為、気が付かなったが、端正な顔立ちで長身のその男子は眉根を寄せてこちらを見ている。
彼はまず自身が温泉川 礼雄(ゆのかわ れお)だと名乗った。名前を聞いてもまるで思い出せないので初対面であることは間違いないと思うが…
その結果、盛生はこういった。
「じゃあ、俺、杏奈に告白してもいい?」と。
まさか、自分の友人からそのようなことを聞かされる事になるとは思わなかった正人は驚いた。
「いや~だからさ~!やっと杏奈からオーケーもらえたんだよ!」
それは「盛生と杏奈と付き合う事になった」という報告であった。正人は思わず信じられないモノを見る目で盛生を凝視した。彼の中でそれは一番あり得ない事だったのだ。