なんと言っても、とある無名の赤化戦士のこの末路、漫画によるビジュアル表現をこれほど効果的に駆使してくるの、さすが細野不二彦ここにありといった感すらあり、このシーンに涙せぬ日本男児は非国民であるから腹を斬って死ぬべきである(突然の又吉イエス降臨)
そういう意味で言うと、ゆるふわ警察ギャグ漫画として知られる『ハコヅメ』は時折、この国では類い稀なる水準の「組織哲学」をサラリと練り込んでいて、さすが我が国最大最強の組織たる警察にいた人は違うと感服する次第
読み直してるけど、ゆうきまさみ『新九郎、奔る!』は本当に中世以来の日本の地方政治の本質を突くよなぁと。つまりこういうことなんですよね、選挙区上がりの政治家というのは。鎌倉室町の代から変わらない
ほぼ在京の伊勢備前守家の出身で青臭く領地経営に乗り出そうとする主人公・新九郎の「京から目線」に対し、同じ伊勢一門ながら備前守家と確執のある掃部助家の盛頼が、唯一本気でキレた場面ではなかろうか。