3話ではグラウンドでの攻防を描いてるけど、そこでも選手二人の全身は描かず、モノローグを出してるキャラの顔が常にコマの中央付近に来てる。
動きの描写の緻密さよりもキャラ表現へ明確に比重を置くのは、MMAを扱うマンガではちょっと異端なのでは。
少年マンガらしい演出であることに加え、主人公の武器である寝技の緩急が映える。
どちらかと言えばジリジリした攻防がメインのグラウンドや組み技のスピード感が跳ね上がるのは、週刊少年誌では大きなポイント。
MMAの漫画って、両選手の身体全体が見える引き構図を並べることで、唐突でテクニカルな動きを表現するタイプが多い。
でも、アスミカケルは技をかける過程を寄り気味の変形小コマで描いて、技が決まった瞬間を描写した大コマや見開きへの視線誘導の役割を持たせてる。コレが個人的にとても面白い。
「中身がアレでも強い奴は強い」で連想するのはワートリのエネドラだけど、彼の場合まだ品性がある。
ジュビロ作のチンピラキャラは、強さと品の無さに一切の躊躇いがないのが、実に良い。
今週のヒロアカ。トガちゃんに必要だったの、「はいそうです。世界は残酷で、あなたの幸福は成就しないかもしれません」と正面から言ってのける導き手だったのかも。
とはいえ、ノヴァ教授も結局教え子を救えなかったのも事実。
メダリスト、画力や構成力もさることながら、こんな風に小さなコマの端にまでネタを詰め込んでくれるのが大好き(作者左手画)。
連載初期、こうしたとこに作者の「本気」を感じた。
山田風太郎の作品では、どこか底の知れない人物として、けっこうな頻度で登場する人。特に「警視庁草紙」ではラスボスに近い役柄で策謀を巡らせてる。 https://t.co/b92QaHJsXH