そういう自分の欲望が、とても卑小でありきたりで、そこら辺の石ころみたいなものだと気づいた時に、主人公理津子は笑ってしまうくらいシンプルな生き物に化けました。多分大人になるって、自分がただの石ころだと受け入れることみたいです。ただ生きてていいのだと気づいてやっと嘘は要らなくなった。
何者かでいないといけない強迫観念から、自分の人生を他人の人生を使って誤魔化したり飾り立てたりしていくうちに自分自身が見えなくなってしまった人、それが苦しいのにもうどこへ戻ればいいのかわからなくて途方に暮れてる人、描いてる私がそういう人であることに途中で気づきました。
【サターンリターン8巻本日発売】
あと2巻でラストを迎える『サターンリターン』、自死とか喪失とか一体何の話してるのかと言うと「手に入るはずだったものを追いかけた人たちの話」でした。主人公理津子も、夫も死んだ友達もみんな何者かでいたかった。何者かでいる為に自分に嘘だってつく。
#ロマンス暴風域 の辻役、岬あかりさん「自分のプライドを傷つけないために、自分より劣っているんじゃないかと思い込み、人を見る事で自分を保つ、といった心情があるんじゃないかな」「それも少しわかってしまう自分がいたんです」"上から女子"の辻ちゃんを自分事として理解してくださって嬉しい。 https://t.co/A5QvepUpb7