山岸涼子の『天人唐草』は自我を抑圧された人が狂気を発する話として有名だけど、発表から40年以上を経て時代が変わったなぁとは思う。「きえーっ」と叫ぶかどうかは別にして、いまは30歳の女性がこういう格好をしていても別におかしくないよな。
この漫画のタイトルを目にするたびに、オレの中のゴマシオが邪魔をしにくるんだよ。 https://t.co/uxM5eSsKVi
まだ全35巻のうち4巻目なんだけど、一話完結のエピソードでそれぞれの回に必ずゴルゴ13と同じ顔の人が出てきて、毎回コッテコテの関西弁なのがなんとも言えない味わいになっている。
『日本極道史』は本当に面白い。今回読んだ話は、服のセンスも含めひときわゴルゴ感の強い銀次が、敵対する組に殴り込んで8年服役し、出所したら組が解散していて、親分を脅して2代目を襲名しようとするが、手を回されていて襲名披露に誰も来ず、最終的には期せずしてメタ発言に至るのであった。
そして別のエピソードではまた別のゴルゴが登場。今度のゴルゴは、全国を制覇した日本最大の組織の年始会に単身殴り込み、組長の命を狙ったがその度胸と任侠道を見込まれ、組長直属の綱紀粛正人として下部組織の阿漕な者を消す任務に就く。この頁だけ見ると完全にゴルゴ13である。
いま読んでるエピソードはゴルゴ感が薄いが、時事的にタイムリーなネタ。かなり古い漫画なんだがこんなやり取りがある。若頭が、舎弟の親族にいたロクでなしの半グレ小僧に軽くヤキを入れようとして誤って殺してしまい、組長がその管理責任を追及される場面である。
『日本極道史』の「誇り高き戦い」篇、権謀術数の限りを尽くすスリリングな話(登場人物がみんなそれぞれの立場でしっかり考えて行動しているので面白い)もいよいよクライマックスに到達したが、主人公がわずか5ページの間に同じセリフを大コマで2回繰り返すのはどうかと思った。