6本目は、映画でも人気のハルクバスターが初登場した『アイアンマン』#305。オリジン回からは30年が経過しており、アメコミそのものの変化も実感できます。対戦相手はもちろんハルクですが、この時は知的で冷徹なスマート・ハルクなので、スタークの方が口でやり込められるところが何とも。
2話目は『キャプテン・アメリカ』#109(1/1969)。1964年のキャップ復活後に改めて描かれたオリジンで、1話目と同じジャック・カービーの筆によるものの、迫力が段違い(ただのメカなのに、なぜここまで!)。カービーの全盛期を堪能していただけます(同じシーンでもここまで違う)。
5話目は『キャプテン・アメリカ』#250(10/1980)。大統領選挙の年に、「キャップが大統領選挙に出馬したら?」というホワット・イフ的なテーマに真正面から取り組みます。オリジナルのアイデアでは、本当に大統領にしてしまうつもりだったそうですが、それってスーパープレジデントでは…
6話目は『マーベル・ファンファーレ』#18(1/1985)。高級コミック誌に掲載された読み切り作品で、かのフランク・ミラーが作画を担当。『ダークナイト・リターンズ』直前だけに実にかっこいいものの、テーマ的には最も重い作品です。キャップにはあまり縁のない印象のミラーですが、好きなんだろうなあ。
5話目の『アメイジング・スパイダーマン』#252(5/1984)は、今も人気のブラックコスチュームの初登場号。ある意味、ヴェノムのデビュー号でもあります。ストーリーは、再スタートに相応しい清々しい印象。登場するピーターのアパートは詳細な設定があるので、ぜひ見比べてみてください。
ライター/アーティストのキース・ギフェンが9日に70歳で亡くなったとのこと。ライターとしての名声は言うに及ばず、アーティストとしても、とても同一人物の筆とは思えない千変万化なスタイルで楽しませてくれました。昔から瘦せぎすで、気難しそうな印象があありましたが…
これは、1973年に刊行されたマーベルの公式ファンブック『FOOM』#2に掲載された、「僕の考えたヒーロー、ヴィラン」コンテストの応募作。フロリダ在住、当時15歳のアンディ・オルセンの作品で、人の皮を被ったサイボーグのようですが、問題は名前…そう、「ザ・ウルヴァリン」なんですね。
AmazonからもDC/マーベルオムニバスの発売延期のお知らせが。今さら少々伸びても構いませんが、気になるのは原稿のクォリティ。スキャナーに問題があったのか、前回のTPBは(色味はともかく)細かい線が飛びまくり。
原稿はとっくに散逸してるし、修復でなんとかなるなら、2年くらいは待つよ。
収録2話目は、X-MENをゲストに迎えた『アベンジャーズ』#53(6/1968)。まだ十代で子供扱いされるX-MENや、キャップがいないせいかやたらギスギスしたアベンジャーズが見どころですが、とにかくこのエピソードはジョン・ビュッセマの見事なアートに尽きます。構図もポーズもドラマティックそのもの!
今回のオムニバスでは、特典として未使用原稿や原画などを収録。91年版TPBと同時期に発売されたジョン・バーン作のポスターも引き出し式で完全収録。このポスター、DCとマーベルの2枚が発売されて、並べるとようやく背景が繋がっていることがわかるものの、キャラはぎりぎり交わらない。 続く
思えば、前職(プログラマー)を辞めてブラブラしていたところに、アメコミに詳しい人間はいないかと声がかかり、入社して初めて担当した仕事で、いきなり描き下ろしコミックとか、編集の大変さを何も知らなかったからできたのかもしれません。☟