9.『25時のXENE』1996年作。孤独に生きて死んだ者たちが行くというアナザーワールドへ、行方不明になった弟を探しに行く兄の物語。私のこれまでの数々の失敗を省みて、秋田書店『ミステリーボニータ』のやり手の編集さんのもとで、私なりに精一杯少女漫画の読書を意識して描いたお話です。(つづく)
昨年暮れには『漫画の手帖 TOKUMARU』29号も届きました。TOKUMARUは読み物よりもコミックが多い印象で(今号に限ったことではないですが)強烈な個性の作品群にはいつも圧倒されます。「描きたいものがある、描くのが好き」というパワーは正に生きる原動力なので、とても眩しくて羨ましく思います。
いま発売中の『本当にあったかなりひどい話』マイウェイ出版刊に、私が2003年に描いた『善良という冷酷』と、2000年に「須藤いつく」の名で原案を担当した『姑 vs.3嫁』が同時に再録されています。『姑 vs.3嫁』の作画はいけだ由果(別名・御茶柱さむ)さん。シナリオもいけださんとの共作です。
いま発売中の『本当にあったひどい話』マイウェイ出版刊に、私が2001年に「須藤いつく」の名でシナリオを書いた『蝙蝠』と、1999年に書いた『トラブルメーカー』が二本立てで再録されています。
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『蝙蝠』の作画は夏木美香さん。(作画は2013年)
『トラブルメーカー』の作画はアンベ久子さん。
いま発売中の『本当にあったひどい話3月号』マイウェイ出版刊に、私が1999年に「須藤いつく」の名前でシナリオを書いた『ヤな奴!』が再録されています。イイ奴が本当にイイ奴とは限らない。同様にイヤな奴が本当にイヤな奴とは限らない。ドタバタ喜劇のフィクションです。作画はいけだ由果さん。
いま発売中の『サクラミステリーデラックス6月号』メディアックス刊に、1997年に描いた『理想のお嫁さん』というショートショートが再録されています。全てを夫に従い、決して逆らわない理想のお嫁さん。しかし彼女は、何ひとつ自分で考えない思考停止人間だったというオチのぷちスリラーです。
今発売中の『波乱万丈 女の劇場』(メディアックス刊)に、私が須藤いつく名で原作した『蝙蝠』が掲載されています。同僚一人一人を理解しようと努めた結果、日和見者と見られてしまった女性をベテラン夏木美香さんがユーモラスに描き下ろしています。