某所で話題になっている連チャンパパを読んでるけど、凄い作品が発掘されたな。新聞4コマ的な人畜無害な絵柄が、かえってグロテスクな物語を純粋に浮かび上がらせている。全てが想像を絶するクズで戦慄するしかない。
連チャンパパでパパが取り立て人として覚醒する流れが、自分がやられて嫌だったことをやり返すという、極めてロジカルな負の学習の結果というのがグロい。そこに更に元教育者としての子供の人心掌握術も組み合わせて独自の取り立てスタイルを創造する等、持頭の良さが覗けるのも酷い。
『少年のアビス』を読んでいるが、いやーヘコむな。鬼滅が共同体の理想像を描いた作品なら、此方は共同体の地獄そのもの。衰退する地方都市。若者にとっては東京に脱出する以外に希望はないが、あらゆるしがらみが彼等を離さない。
ちなみに後半から出てくるヒルドさんが超自分好み。主人公を仇とするが、何だかんだ加勢してくれるピッコロ的な立ち位置。自分もこんな女性に殺されたい。表面的なジェンダー感を超越したパーソナリティのキャラって良いよ。寧ろそこを異性の魅力として感じるよ。異性愛者としては。
諸星大二郎も強く感じた!彼も童話を凄くシュールな解釈で短編描いてるし、文化人類学を基にした神話的な作品が多い。宮崎駿自身ファンを自認しているし、ぽさがストレートに出てた。『Gの日記』にある館不条理さ、別々の世界に繋がる窓が立ち並ぶ空間、『マッドメン』の下の世界の海など。