昭和の気になる一冊を紹介
『日本列島一万年』美内すずえ 79年 白泉社
デビューは67年、希代のストーリーテラー。
表題作の初出は71年 別マ(一部再掲)
縄文時代の遺跡を守ろうと大手観光会社と戦う主人公達。
少女マンガにダイナミズムを取り入れたスケールの大きい意欲作。
昭和の気になる一冊を紹介
『ノンノンプラス3』あべりつこ 76年 若木書房
デビューは70年、ちばてつやプロダクションの出身。
なかよしや別フレに発表した作品集。
誠実で爽やかな作風のフレンドの期待の星だったが
程なくマーガレットに移籍してしまった。
昭和の気になる一冊
『フリージアの恋』池田理代子 76年 若木書房
初期作品集 67年デビュー
水野英子の影響が大きいがしっかりした構成で読み応えがある。
2・3:『ローラの初恋』初出 69年マーガレット増刊
水野ロマンの華やかさと可愛らしさを受け継いだ秀作。
4:『この空の下に』68年 週マ
若草・補足
1:大阪支部新年会の寄せ書き(若草48号 69年3月)
2の右上は新年会レポートの一部
2:各支部の活動の様子
3:描き下ろし ちゃうネコ日記
『三重県支部ならず』
続・高階良子特集
『黒とかげ』(71年なかよし)で新境地を開きホラーサスペンスに特化していく。
ミステリー系の作品を紹介。
『修学旅行殺人事件』81年 なかデラ
『交換日記殺人事件』81年 なかデラ
『マジシャン』秋田書店
81年〜95年にわたってミステリーボニータで描き続けられたシリーズ。
新界の先輩たち・高階良子特集
貸本デビューは64年(若木書房)
雑誌デビューは67年(別フレ)
初期には青春ものやラブコメを多く手がけた。
元気なお嬢さんや探偵や秘書、スリなど活動的なヒロインが多い。
1:『青春ワンマン物語』66年 若木書房
続・杉本啓子特集
70年代に入るとミステリーやホラーが多くなる。
研ぎ澄まされたネームが主人公達を追い詰める。
1の右と2:『わなにおちた花よめ』
原作/松本香鶴 71年 別フレ
1の左と3•4:『リタ!だれを待つ』
84年(初出76年 週フレ) 講談社
新界の先輩たち・杉本啓子特集
64年若木書房で貸本デビュー。
雑誌デビューは66年(別フレ)
『あまりにもオバケさん』70年 若木書房
初出は69年~70年 週フレ
オバケのヒロインがとても可愛い、ほんわかラブコメの傑作。
〜明日に続く~
新界の先輩たちの作品を少し紹介していきます。
山田美根子特集
69年 ヒロ書房でデビュー。
貸本末期の最後のスター(13冊上梓 そねは3冊所蔵)
雑誌デビューは71年(別マ)しばらくして表記が山田ミネコに。
24年組の1人。
昭和の気になる作品を紹介
『初恋』矢代まさこ/ツルゲーネフ 72年 希望の友 潮出版
原作の雰囲気を伝える、とても丁寧なコミカライズ。
前半の16ページ、黄色と黒、赤と黒の2色カラーが(見開きで)交互に来る凝った印刷。
名作シリーズと銘打つ時にはちゃんと原作名を入れている(でも小さい!)
昭和の気になる作品を紹介
『幻想魔界』わたなべまさこ 87年 廣済堂出版
(初出は 77年 小コミ 連載時タイトルは『プルトンの息子たち』)
元ネタはバローズ(米国の作家)の『地底世界ペルシダー』