戦いは数が多い方が有利ですが、その理由は相手の側面や背後を取りやすいからです。人間は身体の正面で戦うのが一番力を発揮しやすいので、戦いの際は、いかに正面で戦いかつ、側面を取られないかが重要となります。
戦場で大事なのは気魄です。能力が高く、頭が良く、最新兵器を用いても、気魄が無くては勝てません。なぜかというと、攻撃には常にリスクがつきまとい、それを恐れていては行動が消極的になるからです。リスクを恐れない心こそが気魄であり、気魄が無くても勝てるのは戦力が劣る相手のみです。
人間というのは、集団戦闘であれ、個人戦闘であれ、背後もしくは側面から攻撃するのが一番有効です。なぜなら、人間の身体の構造上、正面からの攻撃が一番威力を発揮するためです。
戦いで数が多い方が有利な理由も、側面を取りやすいことがあげられます。
よく左翼等が、「日本は軍隊を持たずとも、侵略を受けたらゲリラ戦をすればいい」と主張しますが、ゲリラ戦はものすごく犠牲と被害が出るうえに、自力で勝利できた例が無く、いつの場合でも第三国による戦略的支援が不可欠です。みなさんもゲリラをする時は注意しましょう。めちゃ被害が出ます。
戦いにおいて、先制攻撃を出来る者は、相手を後手に回らせることが出来るので非常に有利です。これを“主導の原則”と言い、先導と先制によって得られます。そして一度主導権を握ったら、決して離してはいけません。戦いの要諦は相手をこちらのコントロール下に置くことにあります。
戦闘力は集めて動かす場合、最も強大となります。「集」×「動」が攻撃であり、「散」×「静」は防御です。戦闘力の発揮には、決勝点でいかに「集」×「動」を作るかがカギです。
日本で迂回が成功した数少ない例は、元亀3年(1572年)の「三方ヶ原の戦い」があります。浜松城に籠城する徳川軍を、武田軍が三方ヶ原に誘いだして、一方的に撃滅した戦です。
このように迂回は成功例が少なく、「突破」はリスクが大きいので、攻撃の際は「包囲」を行うのが一般的となります。