高山和雅『天国の魚』(青林工藝社 2014年)。先日ビリケンギャラリーで買ったこの本、ようやく読めた。いやあ、これは、とんでもない作品です。形而上学的な設定、現実の忠実な再現性が、同じ緻密な空間再現性によって裏切られてゆく。俺の大好きな映画『インセプション』のテイストがある!
昨日は昼過ぎから雑誌の企画で「眼鏡男子」について福田里香さんにオンラインで話を伺う。僕は『ピンポン』のスマイルの眼鏡に風景が映りこむ話などをした。話は盛り上がったのだが、僕にはそもそも萌えフェチ的な要素がほぼないので、果たして記事にどの程度反映されるのかは不明。
昨日の発掘画像2。京都精華大学の石川九楊編「文字」連載の「マンガ的思想」第8回の原画。これも、勝手にコマ分けてスキャンされてしまい、他のページが使えない。何なんだ。
大学では資料や論文ばっかり読んでウンザリ。最近は反動で小説や『ローマ人の物語』とかに逃避。蟄居を機に積読解消に挑戦。とかいって、まだ『少女マンガは』をやっと半分。細馬さんの本は絶対面白いし川勝君のエッセイも興味があるのですぐ読めるとは思うが、積読書籍はじつはまだまだ沢山あるのだ。
ライアンから『バット君(BAT KID)』(ライアン「Bat Kid:Inoue Kazuo and the Origins of Baseball Manga」所収)と小冊子「THE DEMON BALL』(魔球)、「BUBBLES」#12「野球特集」が届いた。ありがとう、ライアン。『バット君』は1947~49年「漫画少年」連載。
一)飯田さんは「絵のうまさを語ること」を避け「密度の高さ」「女性観」とミステリー志向について書いているが、『女傑往来』の小さな握手のコマの「もち肌の握手をした感触」が伝わってくることの指摘に、やはり漫画家の目が感じられる。絵を見ると、その言い当てようとするものが納得できるのだ。