あろひろし中短編集『封印』収録の「任侠妖精伝」。任侠モノを無理やり異世界にハメ込んだ珍作だが、「姐さん+エルフ」の組み合わせ概念は秀逸。背中にケルベロスの墨を背負い、オークたちを目の前にして「てめえら人間じゃねえ‼︎」と啖呵を切る姿、たぶんツッコミ待ちではあるがかっこいい。
やまさき拓味『優駿劇場』kindle unlimitedに。往年の名レースを馬が普通に喋る世界観で描く異色作。テイエムオペラオーvsメイショウドトウ、トウカイテイオーに檄を飛ばすビワハヤヒデ等、最近見た気がするシーンも多数。地元に帰り米作りで余生を過ごそうとするライスシャワーが見られるのはここだけ
パンクとロックとメタルまんが『唇にパンク』。意味はよくわからないが納得せざるを得ない「ロックはゴミのひとつ上」に始まる名言珍言の数々、三味線もパンクと言い出す懐が広すぎるパンク観、すべてが爆裂に面白い
Kindle unlimitedで一峰大二『スペクトルマン』読む。一癖ある原作の再現とアレンジのバランスが神ががっており滅茶苦茶面白い。どう見ても色物なのに異様にカッコいい流星仮面、トラウマになりそうなほど強くて怖いサラマンダー、ゴリとラーの役割がテレビ版と逆転する最終回など見どころ多すぎ。最高
出井州忍(谷間夢路)『魔界真田十勇士』Kindle unlimitedで読む。下ネタと時事ネタとパロデまみれながら根本はSF伝奇、というムチャクチャな力作。「読者の考えた忍法が登場!」というキン肉マンみたいな企画もあったが、エロ劇画誌の読者が送ってくる忍法なのでネーミングも内容も最低でした
『押忍!空手部』は最終的に神と仏が強く要素に絡んできて、主人公は神の拳を持つものとなるしラスボスはチベット密教僧だし、アルファ波は神の脳波とか言い出す。ただ、強さというかスポーツを極めた先に神仏に行きつくというのはわりとちゃんと取材した結果だという気もする
桑田次郎のマンガに出てくる「トルコ しらこぬき」や「バー カジャナカロカ」は普通に店名採用してほしい
ギャンブル漫画はプレイヤーが介入できる部分のテクニックを見せる等で「最終的には運だろ」という突っ込みを回避するものだが、『世紀末博狼伝サガ』はそれプラス「漢気が運を引き寄せる」物語なので気持ちよく読める。あと主人公の師匠が金を借りようとする場面の顔がとても良い。宮下あきらベスト顔