絵之島は半壊した。
アルベルトの雷撃によってキャンパスの大地は割れ、炎が踊っている。
崩壊に紛れて「種」もアルベルトの手に落ちた。
それでも妥協案を探ろうとすると、それを遮るように一陣の風が吹き東耶は湖に落ちる。
そこには
過去の回覧者エルネッティと伝震者モールス
二人の廻り者が待っていた。
そう、アレクへの無礼の阻止と東耶への説教をするために
剣聖は率直に告げる。
「灰都は指南の終わりに死ぬことになる」
避けたいのなら、指南を降りるべきと。
技量、精神共に灰都は指南を受けれるような状態に無いと。
絵之島から逃れたアルベルトは「種」を再度奪って本拠地に戻る。
本拠地ではゲールが目覚めたところだった。
帰還は褒められることはなく、むしろ退去を命ぜられる。
砂漠に待っていたのはアルベルトではなく。
静寂と、落ちてくるような星空だった。
帰還を促すアンリ、渋るアイン。
しかし、東耶達は必要以上に取り乱さなかった。
アルベルトの襲撃は事前に予期していた。
作戦も事前に練られていた。