上の描き方だと、読者が理解するのに手間がかかり、しかもよく分からない。
マンガの読みやすさというのは、パッと見てすぐ分かる…というのが大事。
「ストーリーマンガ」を読者にテンポ良く読んでもらうには、「視線の流れ」と「時間経過」を意識描く必要があります。
「マンガのマンガ/コマ割りの基礎編」(銀杏社)より
無駄ゴマに関して、再度まとめてみました。
描こうとしている内容をどうテンポ良く見せるか?
そのためには、必要なコマと不要なコマを選り分ける必要があるということ。
「伝えたい事が何なのか」を考えて、無駄と思えるコマを省力する事により、(読者に誤解を与えず)「伝えたい事」が「伝わりやすく」なります。
無駄ゴマを省き、アングルやショットを工夫をすると、変化のあるコマ展開になります。
演出としての「無駄ゴマ」を入れて「間」を作ってみました。
「ストーリーマンガ」のコマ展開の面白さの一つに、「間」というものがあります。
使い方によって、本来なら「不要なコマ」が「演出のコマ」として効果を発揮します。
一例を作ってみました。
「顔マンガ」で「無駄ゴマ」で「誰のセリフなのか分からない表現」の「ストーリーマンガ」の一例。
ウソだと思うでしょうが、こういう「描き方」の作品に出会います。
頭で理解したつもりでも、それを具体的に描き出す事は容易ではありません。
ストーリーが浮かんでも、それをネームに起こすのが難しいのはそのせいだと思います。
「マンガのマンガ/ストーリー構成編」より