表題作以外だと、国嗣無双・卯羅子兄妹が活躍する連作が面白かった。いかにも80年代少女ギャグ漫画のノリが心地よく、姫カットの美少女である卯羅子の崩れる顔が見せるギャップはこのジャンルならではの魅力といえるだろう。これによりキャラはグッと親しみやすくなるのである。
所々設定を補う様にモノローグが挿入され「今考えたよねこれ」といわざるを得ない展開がとにかく多いのだが、無視して流れるままに読み進めていくといつの間にか"母さんが生首を抱いて"物語が終わっている事に気付く。
どんな本でも最後まで読ませたら勝ちなんだ!というパワーがとても強い一作。
"スカム"という趣がある以上、真にゴミと呼べるものってのはないのかもしれませんね。
※写真はイメージです
人を呪わば穴二つ。呪いをかけた者は報いを受けるというまともな教訓が本作でも窺えるが、それも多分気のせいだろうと思える程に、いつもの川島作品よろしく、発狂&目玉えぐりだし&首チョンパで締め括られる。タイトルで吟っている通り、生首が帰って来て幕。恐るべき逆読み感はやはり只者ではない。