秋の夜では珍しく派手な雷雨でした。いきなり寒くなったので 暖房を入れよう。

吾妻ひでお先生はパロディ漫画で煽情的なラムさんのイメージを的確に捉えて描いていらっしゃいましたね。

モチーフとした絵はコマ割りやシーンの演出でパースやデフォルメが加えられて描かれていることから何処が誇張され、どの様に“崩されて”いるのか？を知る為にデッサンから見直して更には「立体:フィギュア」として再構築することが必要でした。

ウォーレン・コミックス『ヴァンピレラ』のアーティストとして名を馳せた、スペインのコミックイラストレーター、ホセ・ゴンザレス氏による代表的なイラストを見事なまでにキット化。その特徴的な“ドヤ顔”の彩色に当たり、アメリカ女優のラクウェラ・ウェルチさんが良いモデルになると言えよう。

ポリパテ沼でつかまえて 「どんがらかっしゃん」 元々は電撃を投げつけるパワーを“貯める”というシュチュエーションをTVの野球中継でピッチャーの投球フォームを望遠で捉えた圧縮気味の画をデフォルメしてコマのテンポを演出しているので単体で見るとデッサンのバランス採りが難しい画なんですね。

高橋留美子先生は私より一年先輩。なので子供の頃にリアルタイムで影響を受けたメディアのジャンルもほぼ同じ。 マンガ、アニメ、特撮と当時のキャラやネタが増し盛りだったのが「うる星やつら」だったのよね。 「モスラ対ゴジラ」をこういう風にエンブレムデザインしちゃうセンスが最高♪

うる星やつら最終話『めぞん一刻』エピソード最後期の演出に見られた男の恋心と女性の乙女心によるすれ違いをうる星での二人の恋のニュアンスとして「ウソ→『嘘』に非ず」のワードにもりこむ演出に舌を巻く。 何回再読してもここで目頭を熱くしちゃうのよね。

まあ世代なんだろうね。 未だに原作コミックを読んでいても声は平野文さん、古川 登志夫さん。 因みに連載当時「ヴァンピレラ」は版権元のハリス・コミックスが倒産して版権元が不明のどさくさに紛れての掲載でしたが、今はダイナマイト・エンタテインメントが版権を有しておりアニメは不可能ですね。

うる星やつら25巻第5話「大ビン、小ビン」は、1人の模型愛好家として“リアリティー”を感じることができて好きなエピソード。特にあたる君の掌で眠るラムさんはすごく印象に残るカットです。 縮小することで見えてくる“実在感”がモケイの魅力であり、それを造る原動力だからね。

「いま、ヴァンピれる②」 組み立て説明書にはシュチュエーションをイメージさせるショートコミックがカラーで掲載されています。 こういう洒落がセンスが素敵です。

ラムさんを造形する上で不可欠な頭身バランスは原作においてラムさんの初登場のカット。このイラストのバランスが原作全作品の中でも最も美しい。これを元に1988年に完成させた作品が今日においてもラムさんフィギュアの基本でありバランススケール。

「うる星やつら」最終話 『ボーイ・ミーツ・ガール』 このお話は内容故にラムさんの笑顔が全編に渡って全くみらないのは読者にラムさんの心情を伝える演出もあり、連載当時は毎週あたるくんとラムさん双方にやるせない展開が続いた印象でした。唯一の笑顔は最後のワンカットのみ。