先週の「青き衣の者と白い翼の使徒」信仰編に続き、今宵の漫画版 #ナウシカ 考察では、土鬼僧会の教えについて改めて考えてみたいと思います。土着信仰と対照的な「為政者の教え」、その実態や如何に…!
勿論、アスベルとてクシャナを赦した訳ではなく、一時憎悪を棚上げして復讐行使を「保留」したのですが、それとて中々出来る事ではありません。抑々、そんな簡単に人間割り切れませんし、彼の様に「割り切れなくても何とか進む」ことが皆出来るなら世の中どんなに平和になることか!
結論から言えば船が殆ど出てこないのは、この世界では「航空機の方が使い勝手が良いから」だと思われます。即ち、航空機ならば海も腐海も越えられるのだから、貴重な発掘エンジンを船などに使うのは勿体無い、というわけです。
チヤルカさえいてくれれば…と溜息を付くミラルパ派幹部は勿論、難民達からも「他の幹部とは違う、自分達の為に奔走してくれた恩人」と信頼が篤い。あのナムリスすら、弟への強い忠誠ゆえ靡かないので仕方ないとはいえ「殺すには惜しい」と評価する。
ところが、墓所でのナウシカはそれまでとうってかわり、己が信念を真っ向から墓所にぶつけ、また墓所の思想と存在をも否定していきます。明言こそされませんが、この場面のナウシカはまさに「正義を名乗っている」のです。
某元日本赤軍幹部が出所後に一部界隈で持て囃されている現象、要はこれ(↓)なのかもしれない。自分の過去を否定したくないというか、否定したらなにも残らない恐怖というか。
また火砲も土鬼軍の浮砲台に比べれば貧弱です。とはいえコルベットの機動力は浮砲台を遥かに上回り、ある程度の隻数さえあれば浮砲台の艦隊すら「イチコロ」にできます。するとひとつ疑問が生じます。エフタル同盟軍のガンシップは何のために必要なのか、と。
【補遺】蟲使いとヒドラ使いはどちらも「チッチッ」という音で相手を操ります。因みに腐海の他の蟲達も光と音に敏感で、蟲笛や光弾が護身用に使われます。こうした「類似性」は彼等が共通の祖先ー旧世界末期の生命工学の産物ーを持つことを示しているのかもしれません。
#ナウシカ
突発のお仕事終わりて先程帰宅。結局午前中が全滅してしまった。「息抜きのあいまに人生」こそ我がモットーなのに、なんということだ…
こうした「白い翼の使徒」信仰が持つ、皇帝権力との対立を避ける志向は、この信仰に厭世的・彼岸的傾向を強めさせた戸考えられます。事実、大海嘯に絶望した民衆は使徒=ナウシカを極楽浄土への案内人、「死の天使」と見ていました。