キャプテン翼19話。
全国少年サッカー大会予選リーグ初戦。
いきなり南葛SCvs明和FCで翼と小次郎の初対決なんだが、この見開きを1ページとして捉える大胆なページ構成が無茶苦茶凄いな。
サッカーフィールドの奥行きを捉えつつ、競技シーンのダイナミズムと小次郎のラフプレーの荒々しさの描写がお見事
このダイナミックな見開きを積み重ねて、最終的に小次郎のヒール表現へときっちり繋げてるのも、凄いが。
味方のキーパーが顎にボール喰らってるのにさして心配もせずに「すごい」の一言で済ます翼の人でなし感もすさまじいな……。
岬太郎
なんだろう、この作品の中で一番の狂人な気がしてきた
いや、ホントに親父の放浪癖のせいで一番迷惑被ってるのは間違いないのに、そこに対しては何の疑問を持たずに平然とこういうことを言えてしまう精神状態って、尋常じゃないんだがそれは <キャプテン翼
三杉淳
出てくる作品を間違えて登場してしまった難病もちの美少年だが、そもそも病弱設定と運動量の激しいサッカー競技の食い合わせが悪すぎる事が「過剰」な設定として不味いわけもなく、むしろ作品の狂気度を上げてるの、訳が分からないな……<キャプテン翼
設定が過剰な三杉や作品のトンチキ描写を爆上げした立花兄弟に比べると、実力も存在感もこの時点では強敵と言えるレベルな中西太一の存在意義が「巨漢GK」しかないのは、弱すぎるよな……。作品における全盛期が小学生時代なの、可哀想すぎる……。
キャプテン翼
全国少年サッカー大会準決勝、南葛SC vs 武蔵FC
三杉が翼がたじろぐほど正統派の強さを描写できっちり見せてくるの凄いし、体の動かす「体感」を画に落とし込んでるので絵の躍動感がとてつもない
この辺、基本インドアな漫画家には体得しえない感覚よね。体の動く説得力というか。
それでいてオフサイドトラップを仕掛けてくる所も、個人のテクニックでなく戦術面での強敵感も出してくるから、今までの敵と一味違う感が表されてるのも凄い。
とはいえ、ライバル(翼)との対決に水を差されたと言ってマネージャー(翼の転校前の学校の同級生)に手を上げるのは、流石に最低だよ、三杉。
この辺は時代の古臭さというか、70年代のスポ根引き摺ってるがこんな濃いドラマを小学生で見せるな!!!!!!😠😠😠😠
あ、あとここ。
ページをめくる事を意識した2連の見開きでシュート体勢に入った見開きの次にシュートの動作を見せずに「すでにゴールが決まった」見開きを見せるの、めくる快感も相俟ってスゴく気持ちのいい演出になってるし、「過程」をすっとばして「結果」だけを見せるの、単純に凄い<キャプテン翼
けど、武蔵FC戦、三杉の心臓病設定で話を盛り上げすぎなんだよな。ここまでかっ飛ばして、ファンが付かないわけないじゃん(ちなみにこれは当時の週刊マンガ特有のクリフハンガー的な引きです)