「貧困魔境伝ヒヤパカ」山野一
ヘブライの神話のように不条理で理不尽な暴力と被虐、飢餓と病毒に侵された物語である。極めて宗教的な漫画作品。ユダヤ人が何千年に渡り虐げられているのが何となく分かるかも。
分裂後の青林堂verは欠番がいくつかあるのでオリジナル版を是非とも勧めたい。
「夢精人形」ハタノエミ
90年代に日野日出志のゴーストライター(あからさまに絵柄が違うのですぐ分かる)をやっていた岩越国雄の別名義。耽美怪奇、汚いオヤジVS美女、意味不明な昇天とサン出版らしい典型的なザ三流劇画であるが女性のタッチは美しく、後の日野作品で画力が安定化することになる。
「劇画吉展ちゃん事件 刑事」佐藤まさあき
戦後残酷事件の代名詞である吉展ちゃん事件を劇画界の惡の華・佐藤まさあきが漫画化。内容は特にない。
さいとう・たかをとリイド社を模しての佐藤プロからの商業出版なのだが流石に脱力しすぎでは?逆にプロアシで固めたさいとうの剛腕が目立つことに。
真夏とは暦や気温のことではなく、曖昧模糊とした甘い感傷の中に存在するのかもしれない。何となく忘れ、何となく思い出す。
コミティアから帰宅するとバンアレン特訓をした球五みたいな状態になってしまうのだが、何の不思議か会社に行くといつものウダウダ茹だるいノリに戻ってしまうの。会社は最高。