ひょっとして…いい歳をしたオタクたちが政治問題にハマってしまうのは、今のアニメやマンガやゲームが面白くないせいなのか…? 富士鷹ジュビロ先生みたいなアレなのか…?
この「ナンジャモンジャ料理」「うどんかそば」というのを忘れずにいたい。未知のものは一切が否定され愚弄されるべきなのである。なぜならば己の無知を暴かれるようで不快であるから。自らの狭い世界の嗜好こそが共有され、絶対視されるべきなのだ。この強烈な狭量や嫉妬の裏返しを忘れずにいたい。
「アドルフに告ぐ」より。歳月を重ねるごとに手塚治虫の有り難みが際立つ。単なる事実ではなく、こうした微妙なニュアンス、印象を遺せた作家はほぼいないのではないか。漫画だからこそできるのである。我々はこれを日本人の永遠の戯画、忘却も悪罵も嘲弄もできない自画像として反芻することもできる。