コブラの鼻は衝撃的だったのである。この顔は当時の日本のマンガ絵の主人公キャラには類例がないと思う。ジャン・ポール・ベルモンドがモデルとされているが、じゃあ同じ芸当を皆できるかったら普通できない。寺沢武一の驚異的画力と野心の発露であり、それが時代とともに大人しくなっていったと思う。
そもそもこのエピソード自体はよくある刺客登場の話であって、そこまで面白いネタじゃないんだよな。原哲夫による絵がひたすらおもろいというだけで。「おまえのようなババアがいるか」というのも、多分ケンシロウの眼力の鋭さをあらわす描写だったと思うんだ。いかん何もかも笑える。ムチャクチャだ。