過去回想では『周囲の陰口が嫌でも耳に入ってしまう』『耳が肥えてるせいで並のバンドじゃ満足できない』といったある種の足枷として描かれていた佐藤ますきさんの特別性の”耳”が、しかし朝日六花との関係に際しては「私はお前の音、しっかり聴こえてるぞ」と逆手に取られて機能するところ、天才やな…
単行本化にあたっての一番大きな変更点、佐藤ますきさん(中学時代)の髪色が染めたわけではなく最初から金髪だったという設定で全ページ描き直されていた点なのですが(まぁお嬢様学校やしそりゃ地毛だよな…)、これによって『黒髪の佐藤ますき』の存在がバンドリ!史上最大の特異点になられてしまった…
『人として歪な、決して私は望んでなんかいなかった女優としての空虚な強さ』からの⇒『女優としては歪な、アイドルとして私が望んだ指』からの⇒『アイドルとして歪な、ただの”白鷺千聖”が受容してしまった傷んだ髪』の流れ、最終的に獲得したものが何かまで含め進化図としてあまりに綺麗で目が焼ける
『全力で叩き続ければ誰かが私を受け入れてくれる』という分の悪い賭けを信じてドラムを叩き続けてきた佐藤ますきさんが、『ただドラムを全力で叩き続けた結果としてPastel*Palettesに見つけてもらった』経緯を当初担っていた大和麻弥に図らずも憧れていたの、ここも繋がってるので話が、ウメーッ…!
実際のところ佐藤ますきさんは今まで他人にキレた際には壁を殴るし胸倉にも掴みかかる人なのですが、チュチュ様には一切そうすることなく只ひたすら「……そうかよ」と悲しい目をしているだけだったことが、本当に心の底から信頼して信用して感謝していたことが分かってしまうので辛すぎるオタねぇ…😢
明らかにネタで言ってた「東大受験します!!!」系の山田の発言を虹夏ちゃんは当然誰よりも(コイツまた適当抜かしてんな…)と毎回思っていたんだろうけど、しかしその一方でほんの僅かに(…そか)(リョウも…進学するんだ)と期待してもいたっぽい事がこの1コマで明かされるの、魔法みたいな手口だぜ…
お、おい!!!!!゛このコマ可愛すぎるってばよ 当事者として身をもって『ぼっちちゃんは知らない人の頼みを断りきれずについてっちゃう子』であることを知っているがゆえの会話……!!!
『今あるものを最適化することが極めて得意=ある意味でもっともバンドには向いている』ドラマーである大和麻弥が『0から1を生み出す演奏しかできない=もっともバンドには向いていない』佐藤ますきのスタイルに憧れることは当然分かるのですが、しかしその逆の視点も成立していたこと、良すぎるよな…