駐屯地の都市伝説「公開日にはトイガンメーカーの設計陣が実銃の採寸に来る」
今の様に無可動銃が国内に無く、雑誌の写真から憶測するしか無い時代であった。
駐屯地祭りの行事、パレード、挨拶、模擬戦闘、が終わると「車輌と武器の展示」が始まる、年に一度だけ本物の銃を触れる時間なのだ。M2重機関銃こいつのコッキングハンドルを引くには腕力が必要だ。
もしも、駐屯地祭りに軍服を着て行くなら~
家に有る海自の白色作業服は止めとくな自衛隊の服だから、ウッドランドは グリーンベレーに空挺章のワッペンとか着け過ぎだし、タイガーは動物柄の服みたいだから着ていき易いな。
基地祭でには完全武装の自衛官を見に行くのだが、完全武装のサバゲ少年を見てしまう事もあるのだ。(その少年の気持ちも解らなくもない)
USA!USA!東富士は~アメリカン♪
国際交流、物々交換、拾い物、
自衛隊じゃ有り得ない物も落ちてるのだ
たっ、足りない一発足りない!
いっ、言えない無くしたなんて言えない!
「薬莢紛失」
ごっ、誤魔化そうなんとか誤魔化そう!
やっ、ヤフオクにメルカリに出てないか~?
60式自走無反動砲通称「豆タンク」
展示してある車輌の中でもこいつは気軽に遊ばせて貰えて、手動式のハンドルを回せば砲搭が左右に動くのだ。
日本初の国産主力戦車「61式エレーナ」90年代、第十師団の戦車と言えば旧式の61式だったのだ、カッコいい74式や最新の90式が祭りに来ることは無く、いつもの61式にはもう飽き飽きしてたのだ!
サバゲ少年は思っていた「サバゲじゃいつでも自衛官に勝てるぜ!」
…しかしサバゲ少年は知らないのだ、一緒にサバゲしている自衛官がレンジャーのスキルを持っている事を。
戦車の大砲が轟き、突撃する隊員、模擬戦闘が始まったのだ。
会場に鳴り響く機関銃の音、「パンパンパンパッ!……」しかしその音は直ぐに止まってしまった、
なんでもその機関銃の名は「62式機関銃」と言うらしい。