吉本三平「アルプスへ来たミッキー」。実業之日本 1933年8月1日号。身も蓋もない言われよう。はっきり言って吉本三平のミッキー漫画は面白い。コグマノコロスケだけだとわからないけど大人漫画的な感覚も持っている人だということがわかった。
モンキー・パンチはMAD誌のなかでもモート・ドラッカーに影響を受けたと語っているけど1961年から連載されていた「SPY VS SPY」には影響されていないんだろうか。女スパイが白黒スパイを翻弄するあたりも似た感じがする。
82年創刊の双葉社「劇画Aクラス麻雀」という劇画誌に鞍馬しょう平先生の作品が掲載されていますが、この雑誌ではモンキー・パンチ弟の加藤輝彦が「てるひこ・かとう」名義で連載していてアクション創刊時の二枚看板作家のそれぞれの弟が描いているというちょっと面白い雑誌です。
田河水泡「のらくろ」を子供の時以来で読み直そうと思ったけどバージョン違いがあってけっこうややこしい。画像は少年倶楽部 昭和6年1月号の連載第1回。この雑誌版は昭和42年に出た分厚い単行本で同内容を読むことが可能。
星野茂樹作品の実力はあるけど心を傷つけられたり理想の仕事ができないなどの理由で働く意欲をなくした歴代主人公達の登場シーン。
98年「R探偵事務所」
01年「鉄腕ゴリラ」
02年「ハングリー大洋」
02年「解体屋ゲン」
この「お月さま」は辰巳ヨシヒロ先生からアパートに一千万が置いてあるのはリアリティがないと言われたとの話で、泥棒が別の泥棒の部屋に盗みに入る代案を出されていましたがその案はバロン先生が昭和35年「第13号室の男」で描かれていました。
バロン吉元先生の「殴り屋」の第3巻に岸根屋という店が出てきますがこれは1980年まで実際にあった根岸屋がモデルです。黒沢明の「天国と地獄」にも出てきます。24時間営業だったのでバロン先生は夜中3時頃に行っていたりしたそうです。
「親分子分」で駕籠といざり車が競争する場面がありますが、手塚治虫「来るべき人類」(1956年)でいざり車が出てくる場面も「親分子分」ぽい感じがします。
漫画少年 昭和29年10月号。おくむらのぞむ「イコール・ランド物語 」。宇宙に星ができて動物の国ができるも土地争いを発端としてついに世界が崩壊するという話。動物が人間に生まれ変わって光に吸い込まれていくラストがイデオン発動篇っぽい。
星野茂樹作品最新作でオガツカヅオ作画「ことなかれ」の主人公。今のところ性格は未知数。この作品の面白いのは主人公には特殊能力が無く毎回霊能力者を呼んでくるところ。内容は心の闇を描いていた「R探偵事務所」後半の感覚に近いような気がする。