辛口の昭和天皇論はこちらが良くまとまっている。
『天皇の昭和史』藤原彰,吉田裕,伊藤悟,功刀俊洋,新日本出版社,2007[1984]
今日は仕事納めじゃった。とはいえ在宅でやる事が一杯で実質休みはないのだ。帰りに神保町で古書展による。『戦争漫画傑作集』を入手。水木しげる他計6名の作品を収録。
『戦争漫画傑作集』鶴見俊輔,佐藤忠男,北杜夫編,筑摩書房,1970
大和魂や大和心って良く分からんのだ。で、読んでみる。本来、和語の「たま」「たましひ」が漢語化して「大和」が付けられるようになり、やがて儒教や国学、本居宣長を経て幕末期に尊皇色を強めるが、もともと多義的な言葉だった。
『大和魂・大和心の語誌的研究』若井勲夫,錦正社,2023
明治維新を評価し直す必要があるかもしれないな。
19世紀から20世紀初頭にかけて欧州を中心に流行した社会進化論が日本の国家思想に与えた影響を、加藤弘之が唱えた〈優勝劣敗〉の思想に着目して究明する。
『〈優勝劣敗〉と明治国家ー加藤弘之の社会進化論』 田中友香理
日本とタイの同盟って複雑怪奇だわな。日泰攻守同盟条約は1944年12月21日に締結されとるが、開戦時の12月8日、当時中立国だったタイに日本軍は奇襲上陸、交戦状態となった。その後同盟を結ぶ形となる。「敵か味方か?我慢の同盟」と呼ばれる。
『草の根の日タイ同盟』柿崎一郎,京都大学学術出版会
フォロワー氏に教えて貰った『漫画にみる1945年』。
漫画家たちは、1945年敗戦前後の社会と人間を、ある時は風刺で、ある時はユーモアを交えて、時代の空気を作品に取り入れていった。本書は時代背景と実際の漫画を並列させ、明快に説明して行く。
『漫画にみる1945年』清水勲,吉川弘文館,1995
1941年12月8日 米軍機の哨戒圏の隙間を縫って進む連合艦隊。
日本人船員(戦車揚陸艦)の朝鮮戦争従軍
日本人従軍記者の見た朝鮮戦争
地域社会と北朝鮮「帰国事業」
各々を当事者から聞き取ってまとめた労作
ワシ個人的には北朝鮮の「帰国事業」って良く知らんのだわ。キューポラのある街のイメージぐらい
『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』五郎丸聖子,クレイン
白い食品は贅沢。白米・白砂糖・白パン・白うどんなど白いものはダメ。でも白エプロンと白たすきは別。
『糧友』15(6)(174),食糧協会,1940-06
「国策バアちゃん」なる漫画、初めて見た。
『糧友』16(12)(192),食糧協会,1941-12
サントリー学芸賞受賞でミーハーに飛び付いたみたいだが、ワシこの本読んでなかった。選書ながら李朝成立から朝鮮戦争「休戦」まで実に分かり易く書かれている。韓流時代劇ニワカファンのワシも、いろいろ思い起こしながら復習になる良書。オススメ。
『朝鮮半島の歴史』新城道彦,新潮社,2023
されど元号やはり元号
₁/₂「近代国家において、君主の在位期間をもって歴史を画する事にはなんら科学的な根拠はない。まして元号制度は、国民の日常生活や意識の中に天皇制を定着させようとする意図に基づくものであるから、本来ならば「昭和史」という表現は用いるべきではなかろう(続く