著者の松浦義教氏は第38師団参謀の元陸軍中佐。二・二六事件に連座した疑いで陸軍刑務所に収監された異色の経験を持つ。ラバウルで敗戦を迎え、過去の経歴から今村均司令官に頼まれ、戦犯者の現地日本側弁護人となる。本書はラバウルでの裁判などを綴った日記をもとに執筆された。
『真相を訴える』
たまには経済の話もするんです。
「経済、金融、政治に大混乱を引き起こさずに債務の持続可能性の問題にうまく対処できた国は、安定した金融環境を維持し、適切なタイミングで(時期尚早にではなく)財政引き締めに転じ、経済を成長させることによってそれを果たした」
『国家の債務を擁護する』日経出版
されど元号やはり元号
₁/₂「近代国家において、君主の在位期間をもって歴史を画する事にはなんら科学的な根拠はない。まして元号制度は、国民の日常生活や意識の中に天皇制を定着させようとする意図に基づくものであるから、本来ならば「昭和史」という表現は用いるべきではなかろう(続く
サントリー学芸賞受賞でミーハーに飛び付いたみたいだが、ワシこの本読んでなかった。選書ながら李朝成立から朝鮮戦争「休戦」まで実に分かり易く書かれている。韓流時代劇ニワカファンのワシも、いろいろ思い起こしながら復習になる良書。オススメ。
『朝鮮半島の歴史』新城道彦,新潮社,2023
「国策バアちゃん」なる漫画、初めて見た。
『糧友』16(12)(192),食糧協会,1941-12
白い食品は贅沢。白米・白砂糖・白パン・白うどんなど白いものはダメ。でも白エプロンと白たすきは別。
『糧友』15(6)(174),食糧協会,1940-06
日本人船員(戦車揚陸艦)の朝鮮戦争従軍
日本人従軍記者の見た朝鮮戦争
地域社会と北朝鮮「帰国事業」
各々を当事者から聞き取ってまとめた労作
ワシ個人的には北朝鮮の「帰国事業」って良く知らんのだわ。キューポラのある街のイメージぐらい
『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』五郎丸聖子,クレイン
フォロワー氏に教えて貰った『漫画にみる1945年』。
漫画家たちは、1945年敗戦前後の社会と人間を、ある時は風刺で、ある時はユーモアを交えて、時代の空気を作品に取り入れていった。本書は時代背景と実際の漫画を並列させ、明快に説明して行く。
『漫画にみる1945年』清水勲,吉川弘文館,1995
日本とタイの同盟って複雑怪奇だわな。日泰攻守同盟条約は1944年12月21日に締結されとるが、開戦時の12月8日、当時中立国だったタイに日本軍は奇襲上陸、交戦状態となった。その後同盟を結ぶ形となる。「敵か味方か?我慢の同盟」と呼ばれる。
『草の根の日タイ同盟』柿崎一郎,京都大学学術出版会
明治維新を評価し直す必要があるかもしれないな。
19世紀から20世紀初頭にかけて欧州を中心に流行した社会進化論が日本の国家思想に与えた影響を、加藤弘之が唱えた〈優勝劣敗〉の思想に着目して究明する。
『〈優勝劣敗〉と明治国家ー加藤弘之の社会進化論』 田中友香理