兵站云々がよく話題に上るが、旧陸軍では、陸軍省と参謀本部の両方に兵站関連部署が存在し、はっきりいってどこが責任部署か分からん状態。囲っているのが兵站関連部署。
（陸軍省）
2ページ
日本とタイの同盟って複雑怪奇だわな。日泰攻守同盟条約は1944年12月21日に締結されとるが、開戦時の12月8日、当時中立国だったタイに日本軍は奇襲上陸、交戦状態となった。その後同盟を結ぶ形となる。「敵か味方か？我慢の同盟」と呼ばれる。
『草の根の日タイ同盟』柿崎一郎,京都大学学術出版会
第8方面軍司令官
今村均 陸軍大将の隷下
「後方のラバウルには十万の将兵が惰眠をむさぼっている」
「食うものもロクに喰ってない我々が何でこんなところで死なねばならんのだ？」
（私感 水木しげる『総員玉砕せよ！！』）
汎アジア主義イデオロギーが如何に創出され膨張し、どのような機能を果たし、どのように変化していったのかについての政治経済史的分析。千ページを超える大著だが面白い。
📌
『「大東亜戦争」はなぜ起きたのか―
汎アジア主義の政治経済史』
松浦正孝
名古屋大学出版会
2010
生存権のためには滅亡も辞さないという「国家生存権」の思想の系譜を北一輝・近衛文麿・石原莞爾を通して考察し、「捨て身の聖戦」という過ちの深度を問う本。
『北一輝・近衛文麿・石原莞爾と大東亜戦争ー開戦に至る思想の系譜』堀真清,みすず書房,2025
白い食品は贅沢。白米・白砂糖・白パン・白うどんなど白いものはダメ。でも白エプロンと白たすきは別。
『糧友』15(6)(174),食糧協会,1940-06
公文書、隠す祖国。国民の知る権利を軽んじ、秘密が横行する権力は必ず暴走する。第二次世界大戦敗戦直後の軍部による戦争責任資料の焼却指令から福島第一原発事故にいたるまで変わらない、情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。
📌
『国家と秘密ー隠される公文書』
久保亨/瀬畑源
集英社
サントリー学芸賞受賞でミーハーに飛び付いたみたいだが、ワシこの本読んでなかった。選書ながら李朝成立から朝鮮戦争「休戦」まで実に分かり易く書かれている。韓流時代劇ニワカファンのワシも、いろいろ思い起こしながら復習になる良書。オススメ。
『朝鮮半島の歴史』新城道彦,新潮社,2023