増村博「霧にむせぶ夜」猫が人間を滅亡させようと真剣に話し合う不思議な作品。猫は確実に人間を憎んでいる。猫は着実に人類を滅びへと導いており鋭い殺意を感じはするが、ホラーなのか何なのか判別が難しい。でも、恐らく人類は滅亡する。めでたしめでたし。
あめかすり「あまだれを借りに」恋人ロボを役所で借りる設定はSFだが、描かれるのは心象描写で、恋人に束縛されるメタファーが非常に気持ち悪い。愛とは独断的で気持ちの悪いものだと教えてくれる。
志波由紀「悪魔二世」待望の第2巻も面白い。稀有な存在、二世の周辺で悪魔達の謀略が渦巻く中、相変わらず登場する人間は頭のネジが外れた奴ばかりで、悪魔より余程良心に欠ける。続きが読みたすぎる。ほんと唯一の欠点は年に一冊しか単行本が出ない事だ。
人物のファンではなく作品のファンはこの思考でいいと思っちゃうんだ。何を求めるわけでもなく単にフィクションの姿を投影したっていいじゃない。だってその作品が好きなんだからさ。
猫黒ノミコ「狂気水路」薄暗い下水道で目覚めた少女は朧気な記憶を辿るが目の前に異形の怪物が現れ!加速的に狂気が膨れ上がる大傑作。この後に一度短期連載が載ったが、その後の作者の消息は知れずクトゥルフが好きなことくらいしかわからない。。今どこで何してるのかな。これはもう恋。 #ホラー漫画
バレンタインだ!ホラーだ!!高塚Q「補習バレンタイン」半人前なキューピットの作ったチョコを食べた人間はすべからく狂います。どこか耽美でかつ皆狂ってる良作です。天使が人間なんか虫ケラ程度にしか思ってないのがいい。そんななか恋の炎を燃やす少女は美しいですね。死ぬんですけど #ホラー漫画
谷口ジロー「捜索者」失踪した友人の娘を捜すため街へ降りた登山家が渋谷を舞台に奔走します。ハードボイルドの視点から少女達の闇を描きつつ、彼自身の葛藤もうまく織り交ぜる。最後は山男にしか出来ない方法で事件に挑みます。面白かった。終盤へ向けてどんどん盛り上がりいつの間にか釘付けでした。
こち亀90巻を買ってしまった。カバーの裏にオマケ漫画が描いてあるんだよ。小学生の頃にクラスメイトが気付いて話題になった思い出の本なのだ。
関よしみ「最後の祝宴」部活の仲間と軽い気持ちで行った未成年飲酒は地獄への片道切符だった!!悪夢の二日酔いホラーです。次々と増える死亡者!!急性アルコール中毒ではなく物理的に死んでいくぞ。高校や大学ではこの作品を生徒に配るべき。飲酒=死だと教えるのです。 #ホラー漫画