「スリー・ビルボード」の最高の感動シーンも、「ある教師と生徒」と激似だった。 手塚ヒューマニズム恐るべし。

下層の積雲を上から視れる画は珍しいので釘付けで見ていた。 機械で行う人間の催しのために自然現象を「要らない！」と言ってる様は、なんというかアレだった。コロナ禍に五輪を強行する人間の縮図のような(別に反対ではない) 催し見たいのはわかるけどさぁ。驚くべき自然の景観のほうが圧倒的だろうに

私がHSPを標榜するのは『私はこういう人間だからうまく出来ないところもある、でも他人と良好な関係を築けるように＂努力をしている＂』ということを表明したいから。 私は、この＂努力＂のないHSP表明は、一種のハラスメントになることもある危険な行為だと思う。

「窓」はあらゆる作品でメタファーとして活用される。 ドラえもんでも「あの窓にさようなら」というエピソードがある。自分の空間と他者の空間を繋ぐ境目としての「窓」 この話でも遠く離れ離れになる２人を描いてるのは偶然だろうか。

六人が浴衣着て飛び出していくところはアクション作画が上手い人が描いてる。 この金田ポーズっぽい動きの付け方、他の回でも見たような…後で探してみよう。

「ローゼンメイデン」との類似も以前ツイートした。 ローゼンも精神分析的側面が強い。ジュンの不登校問題や、「不完全な存在」としてのドールズの関係性。雪華綺晶はやはりシャドウ的悪役で、原作後半ではジュンの「影」も登場する。 https://t.co/pTfZUGylbA

後半は忠臣蔵のパロディ。 ナナがどんどん増殖していく展開はドラえもんの「バイバイン」等の類型とも言える。グリム童話の「おいしいおかゆ」という話のように、何かがどんどん増殖していくという物語は古今東西世界中にあるらしい。

この場面では新一は村野の安否が不明で、最後の別れ方が酷かったことを悔やんでいる。島田を仕留めることよりも、なんとか彼女の無事を確認したい一心のはず。 確認すると原作では 「ヤツを倒さなきゃ…！」 「でもその前に　あの子を…」 と言っている。

心が壊れそうになったところを人間離れした感覚で無理やり落ち着かせ、自分の使命を再確認する。しかしその前に自分の大切な人の安全を確かめたい これがこの時点での、ヒトと獣の間を彷徨っている新一の正しい心理な筈。 「ヤツを倒す。でもその前にあの子を」という言い方はそれが完璧に表されている

村野のことを「あの子」という言い方は、以前から新一がしてるけど、この局面で「あの子」を使う岩明先生のセンスが凄い。 この場面は新一の「変化」を描くためのもの。島田達の「人間を理解する」という行動を信じきれず迷っていた新一が、生徒達の惨殺現場に遭遇して決定的に壊れそうになる。

基本的に無邪気な性格で、他人に病的に依存して相手を生命の危機に晒す。無邪気さと邪悪さの両面がある黒髪ロングの(外見上は)少女という設定は、完全にアルカに継承されてると感じる。

やたら抱きついてきて遊んでくれとせがむ姿もほとんどそのまま。 アルカ自体、この頃のハンタの世界観のなかでは意図的に異質なキャラクターとして造型されてると思うけど、その「異物感」を生みだすために、ラブコメ色の強かった頃の幽白のコテコテな美少女キャラが出されるというのが面白い