「狂人は狂人なりに、自分なりの筋を通せないヤツは最終的に敗北する」というのは物語の基本である。『Batman:Earth  One』でナゾナゾを即答されても爆弾を止めなかった半端者のリドラーが史上最弱のバットマンごときに敗けたのもそのせいである。 
   一番好きなのはベタに赤のヴァミリオことアンちゃん。「魔界最強四天王の一角なのに、ヘルクがギャグ漫画レベルで強いせいで霞んでしまう」「生真面目な良識人なせいで作中の全ツッコミ担当の苦労人」というポジで、後半は本来の超強キャラっぷりと頼もしさを遺憾なく発揮する良キャラです。 
   20年ぶりぐらいに『美味しんぼ』のこの回読んだけど「食通気取りがコンソメスープをアゲて日本の吸い物をサゲる」「手間暇かけてこさえたキチンとした吸い物を味わってなるほどなぁと感じ入る」って流れで、話そのものはほのぼのした感じで終わるんだな。 
   『美味しんぼ』初期の握った寿司をCTスキャンにかける話もなかなかいいが、某としては中松警部得意の居合でアイスクリームを両断する回を推したい。振るった刀が国宝級の名刀というのもポイントが高い。 
   あと九十九とそれなりにやりあった後、気のいい解説役に落ち着いた陣雷さんが20年の時を経てめちゃカッコよくなったりするので世の中分からないものです。さらにもっと物凄い化け方したヤツもおるし。 
   「今もこち亀が連載してたら絶対ウマ娘ネタやってた」とよく聞くけど、ウマ娘みたいなサラブレッドを買って大もうけを企む話なら56巻に収録されてるので皆も読もう。 
   久々に『柔道部物語』読んでる。彼女のひろみが高校入ってからチャラくなって、メガネっ子の同級生に好かれてから「そんな女ほっぽいてこっちと付き合っとけよ!」ってなるけど、ひろみはひろみで凄くいい子でこっちも好きになっちゃうのが凄い。 
   あと好きなのは1年後輩の関根くん。モテるための努力の方向性を完全に間違えていて、彼も小柴先輩の名言を聞いていればと思うと笑え…泣ける。 
   尚、よく話題に上る「主人公この後どうやって勝つの?」「もう勝ってるよ」は24話。ライフ使えばすぐ読める上にそこまで読めばもう最終話までまっしぐらだぜ。 
   『トリリオンゲーム』、稲垣理一郎作品独特のテンポがあるコミカルなシーンを、四捨五入すりゃ80歳になるジッつぁまが完璧に漫画化している時点で必読である。女の子もかわいいよ。